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・オートバックスのオリジナルスタッドレスの性能は?

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大手カー用品量販店「オートバックス」はオリジナルスタッドレスタイヤを販売しています。価格は国内メーカー品より大幅に安いのですが性能はどうなんでしょうか?

 

今年のタイヤは?

名前は?

ICE ESPORTE(アイス エスポルテ)

製造は?

ブリヂストン製です。ブリヂストンと言えば、そのスタッドレスブランド「ブリザック」は氷上での信頼性の最も高いメーカーで東北北海道では約半数がブリザックを履いているというデータもあるほどです。
因みに先代の「North Trek N3i(ノーストレックN3i)」はダンロップタイヤの住友ゴム製でした。

 

パターンは?

以前にブリヂストン系のお店で販売されていた「ICEPARTNER(アイスパートナー)」のパターンそのままです。コンパウンドも基本的には変わっていないとのことです。

位置づけは?


アイスパートナーとは2012年発売にされたタイヤです。その頃の最新モデルと言えば「BLIZZAK REVO GZ」で廉価モデルとして販売されていたのが「BLIZZAK REVO 2」でした。そしてアイスパートナーは他メーカーより商品が高額なブリヂストン系の販売店で他社商品に対抗するために発売された専売の最廉価品です。つまり2006年に発売された「REVO 2」より更に抑えた性能にされています。
そして今回の「ICE ESPORTE」はそれと同等のスペックと言って良い製品というわけです。つまり、ざっと10年前のスタッドレスタイヤと言い換えても間違いではないでしょう。

 

制動性能は?

➀REVO2より低い性能ということで仮にREVO1と同等と仮定します。
➁ブリヂストンの制動性能の向上のカタログ値を信用するとしてVRX2とREVO1を比較します。
➂VRX2 (対比10%)VRX(対比10%)REVO GZ(対比12%)REVO2(対比12%)REVO1
単純計算ですがVRX2の方が約37%も早く止まります。
VRX2が19mほどで止まる状況でICE ESPORTEでは止まるまでに30mかかることを意味します。改めてみると10年程でこれほど性能アップしたことに驚きます。

 

価格は?

サイズ195/65R15の価格はオートバックスのネット通販でホイール付き4本セット47,304円で売られています。
VRX2なら楽天で85,000円ほどで販売されており大きな価格差があります。
VRXなら楽天で65,000円ほどで販売されていますが価格差はまだ大きいです。
国内メーカーで安価で比較的信頼性の高いダンロップ WINTER MAXX 01 WM01なら53,000円ほどで価格差はそれほどありません。

 

オートバックスのタイヤ担当に聞いてみた

ナビゲーターの友人にオートバックスのタイヤ担当がいるので聞いてみたことがあります。
ナ:ナビゲーター、AB:オートバックス担当

 

ナ:
ぶっちゃけどうなの?
AB:
まぁ本当はあまり売りたくないんだよね
ナ:
やっぱり性能は微妙ってこと?
AB:
よくなって来たけどメーカー品に比べると落ちるね。それとメーカー品も販売ノルマがね
ナ:
メーカー品も良くなっていくしね。でも本部から割り当てで送られてくるんでしょ?
AB:
あれだわ。コンビニの恵方巻みたいな(笑)
ナ:
あーなるほど(笑)
AB:
売り切らないと残っても困るから売るんだけどクレームとか気を付けてる
ナ:
滑ったとか言われるわけだ
AB:
そうなんだよね。だから値段値段っていうお客さんにメーカー品より劣るって説明した上で売るようにしてる
ナ:
安いから武器でもあるけど大変だね
AB:
まぁでも今年はブリヂストン製だから売りやすいよ

 

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まとめ

・名前はICE ESPORTE(アイスエスポルテ)です。
・ブリヂストン製です。
・ブリヂストン系ショップで販売されていた廉価スタッドレスICEPARTNERの再販のようです。
・制動性能は10年前のスタッドレスタイヤと同程度と考えられます。
・最新のVRX2との制動性能の差は約37%もあります。
・現行のカタログモデルの廉価品より更に安い。
・山間部や雪国ではお勧めしません。

 

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・東京は積雪予報

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2018年1月22日(月)の東京は雪予報のようですね。雪が降るとか台風がくるとか、大人になると困ったことになることはあっても良いことはないのに何となくワクワクするのはナビゲーターだけではないはず。
※サムネイルの週間予報はyahoo天気からおかりしました。

 

さて、東京のような準降雪地域ではスタッドレスを持っていない方もいるでしょう。しかし、年に何度かは積雪するケースもあって、その日に車に乗らなければならない用事があると困ってしまいます。しかも1月後半ともなると何とか大きな費用をかけずにやり過ごしたい。そんなときは以前にご紹介したオートソックが安くていいですよ。量販店などでも購入できるので急ぎの方はこの週末の間に準備しておくといいでしょう。スタッドレスタイヤの購入で数万円の出費になることを考えれば量販店でも1万円程度と安くて購入しやすいですからね。

 

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・ちょっと大きくなった「FREED フリード」のスタッドレス選び

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ご家族連れに人気のハイト系コンパクト。その中でも少し大きめで人気を集めているのが新型のフリードです。フルサイズのメインカーが別にあるけれど、たまに子供の友達を乗せたり親と子供を両方乗せたりするので2台目でも5人乗りでは足りないって方やまだ家族が小さい方に人気みたいです。小回りが利き見切りが良い、しかも背が高く床面の地上高は低いので乗り降りしやすい車なのでご年配の方にも人気があるみたいですね。
さてそんな今期売れ線のフリードのスタッドレスタイヤ選びをお手伝いします。ポイントはチョイ乗り、街乗りユーザーが多く、車の背が高いってところです。

 

純正採用されているサイズ

➀15インチ採用車のみ

 

タイヤサイズ

2017年11月現在では185/65R15のみの設定です。

 

ホイールサイズ

ホイール幅J x インチ (インセット) ナット穴数 / PCD
5.5J x 15 (50) 5/114.3

 

以前のモデルまでは「ナット穴数 / PCD = 4/100」 だったためフリードからフリードへの乗り換えであってもホイールが使えないので注意が必要です。

 

装着可能サイズ

インチダウン出来ません。

 

タイヤサイズ

インチダウン出来ません。

 

ホイールサイズ

ホイールメーカーやモデルにもよりますが凡そ以下のサイズの範囲なら装着が可能でフェンダーからのはみ出しもなく、一般的な販売も多いオーソドックスなサイズです。
※ホイールによってはみ出しやブレーキ干渉が発生する場合があるため、必ず販売店に確認してください。
6.0J × 15 (50~55) 5/114.3

 

純正サイズと適度なインチダウン

インチダウンは不可能ですが元々採用されているサイズが一般的な普及サイズなので安価であり純正サイズで問題ないでしょう。

 

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どのタイヤを選ぶか

最上位の価格帯は出来るだけ避けてコスパの良いタイヤを挙げました。

 

価格と氷上性能のバランス

ヨコハマ iceGUARD5 Plus iG50

最も安価な部類でありながら、高い氷上性能を持ったタイヤです。
➀走行距離が少ない傾向が多い車種なので4シーズン使用できる方も多いはず。
➁第一優先は価格だけど氷も怖いあなたにお勧め。
➂どちらかと言えば中型車程度の車重の重くない車にお勧め。フリードにはやや柔らかいと感じる方もいるかも知れませんが、ホンダ車らしくこの車格にしては軽く作られているため多くの方は不満を感じないでしょう。
iceGUARD5 Plus iG50について詳しく

 

価格重視で走行安定性重視

ダンロップ WINTER MAXX 01

最も安価な部類でありながら氷上性能もそれなりにあり、しっかりした走行性能を持っています。背が高い車なので硬めのこのタイヤを選択すると走行に安定感があります。
➀摩耗に強いのでアスファルトの上を走ることが多い準降雪地域向き。
➁優先順位の上位は価格だけど万が一の雪には対応したいあなたにお勧め。
➂しっかりしたタイヤなので背の高いフリードでも安定。シーズン早めから履いても摩耗の心配が少ない。
WINTER MAXX 01について詳しく

 

高い氷上性能

少し高いけれど非常に高い氷上性能を持つ安全性の高いタイヤを2種。

ヨコハマ iceGUARD6 iG60

それなりの値段はしますが氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂ブリザックVRX2は高過ぎるので、氷に強く予算を抑えたタイヤをお探しのあなたにお勧め。
iceGUARD6 iG60について詳しく
 

ブリヂストン BLIZZAK VRX

高額な部類ではあるものの非常に高い氷上性能があり、効きの持続性も最高クラスです。急制動時にグリップが極端に下がることがあります。これはエッジ効果を増加させるために小さくしたブロックが倒れこむことが原因ではないかと考えられます。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域にお勧め。
➁あまりスピードを出さない方向き。
➂トレッドが柔らかいため走行安定性はやや低い。

VRXについて詳しく

 

走行性能重視で氷上もしっかり

ミシュラン X-ICE3+

非常に高い氷上性能を持ちながら、走行安定性や耐摩耗性などバランスも良い。
➀凍結の多い雪国でも高い氷上性能を発揮するが、どちらかと言えば準降雪地域向き。
➁氷上性能だけでなくトータルバランス重視のあなたにお勧め。
➂高い剛性を持つためフラつきが気になるあなたにお勧め。
X-ICE3+について詳しく

 

唯一のハイト系用スタッドレスタイヤ

トーヨー Winter TRANPATH TX

アウトサイド側が強化されフラつきが少なくショルダー部の偏摩耗が抑えられる。
➀氷上性能はGARIT GIZ以下なので準降雪地域向き。
➁準降雪地域であって凍結するような気温になりにくい地域向き。
➂フラつき抑制や偏摩耗などアスファルト走行での特性を重視するあなた向き。
Winter TRANPATH TXについて詳しく

 

まとめ

・現在は15インチの設定のみです。
・採用されている185/65R15は汎用的で安価なので純正サイズの装着で問題ないでしょう。
・多くのユーザーは街乗りが多く高速走行が多くない傾向なので多少軟らかくても氷上性能が髙く、効きの持続性が高いブリザックやアイスガードが多くのシーズン使えてコスパが良いでしょう。
・車の特性から考えるとエックスアイスやウィンターマックスのような硬めでしっかりしたタイヤが走行安定性が高く向いていますが共に4シーズン目は氷上性能の顕著な低下を感じるでしょう。

 

比較的安価で氷に強いものを選ぶなら、iceGUARD5 Plusがお勧め。
比較的安価で雪に対応できるものを選ぶなら、WINTER MAXX 01がお勧め。
準降雪地域でたくさん走るなら、X-ICE3+、WINTER MAXX 01がお勧め。
氷上性能優先なら、iceGUARD6、VRXがお勧め。

 

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・今年の売れてるハイト系コンパクト「タンク、ルーミー、トール」のスタッドレス選び

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ご家族連れに人気のミニバンやハイト系軽自動車、更にソリオから始まって最近流行してきているのがハイト系コンパクトです。そのハイト系コンパクトで2016年末に発売され人気となっているのがダイハツのトールとそのOEM車トヨタのタンク、ルーミーです。今季そのスタッドレスの需要が高く、タイヤによっては既にメーカーの在庫なくなり今季終了の報告が出ているものもあるので必要な方は急いだ方がよさそうです。

 

純正採用されているサイズ

➀15インチ採用車
➁14インチ採用車

 

タイヤサイズ

➀175/55R15
➁165/65R14

 

ホイールサイズ

ホイール幅J x インチ (インセット) ナット穴数 / PCD
➀5.0J x 15 (40) 4/100
➁5.0J x 14 (35) 4/100

 

装着可能サイズ

➀15インチ採用車は14インチまでインチダウンが可能です。
➁14インチ採用車はインチダウンできません。

 

タイヤサイズ

➀15インチ車なら175/55R15を履くか、165/65R14を履くのがセオリーでしょう。
➁14インチ車は純正サイズである165/65R14を履くのがセオリーでしょう。

 

ホイールサイズ

ホイールメーカーやモデルにもよりますが凡そ以下のサイズの範囲なら装着が可能でフェンダーからのはみ出しもなく、一般的な販売も多いオーソドックスなサイズです。
※ホイールによってはみ出しやブレーキ干渉が発生する場合があるため、必ず販売店に確認してください。
➀15インチ
5.5J × 15 (42~45) 4/100
5.0J × 15 (35~38) 4/100

 

➁14インチ
5.5J x 14 (42~45) 4/100
5.0J x 14 (35~38) 4/100

 

純正サイズと適度なインチダウン

理想はノーマルタイヤと同じタイヤサイズですが、インチが大きい方が高額になります。
そこでナビゲーターは予算が許せばノーマルタイヤと同じサイズをお勧めしています。予算を抑えたい方には1インチダウンをお勧めしていますが、それ以上のインチダウンは氷上性能や走行性能の観点からお勧めしていません。
インチダウンについて詳しく知りたい方はインチダウンのメリットとデメリットを参考にしてください。

 

15インチに採用されているタイヤサイズは今まで三菱アイかスマートくらいでしか使われていなかったためレアサイズであり、扁平率55のタイヤは高額です。凍結の多い地域なら15インチを維持することで175の幅を維持するメリットもありますが、準降雪地域なら費用対効果が高くないので14インチにしてしまっても良いのではないかと考えます。多少の走行性能の低下などは冬のこととして我慢して予算を抑える方が賢明と言えそうです。

 

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どのタイヤを選ぶか

氷上性能重視

ブリヂストン BLIZZAK VRX2

最も高額な部類ではあるものの氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。柔らかなトレッドですがケース剛性が高いのでハイト系のこの車であっても比較的高い安定感が得られます。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂トレッドは柔らかいもののケース剛性は高いので、走行性能も悪くない。

VRX2について詳しく

 

ヨコハマ iceGUARD6 iG60

それなりの値段はしますが氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂ブリザックは高過ぎるので、氷に強く予算を抑えたタイヤをお探しのあなたにお勧め。
iceGUARD6 iG60について詳しく
 

価格重視

ヨコハマ iceGUARD5 Plus iG50

最も安価な部類でありながら、高い氷上性能を持ったタイヤです。
➀溝があれば3シーズンは雪国でも問題なく使える。
➁第一優先は価格だけど氷も怖いあなたにお勧め。
➂どちらかと言えば中型車程度の車重の重くない車にお勧め。
iceGUARD5 Plus iG50について詳しく
 

ダンロップ WINTER MAXX 01

最も安価な部類であり、氷上性能もそれなりにあり、しっかりした走行性能を持っています。車重が重めで背が高いので硬めのこのタイヤを選択すると走行に安定感があります。
➀摩耗に強いのでアスファルトの上を走ることが多い準降雪地域向き。
➁優先順位の上位は価格だけど万が一の雪には対応したいあなたにお勧め。
➂しっかりしたタイヤなので重い車でも安定。シーズン早めから履いても摩耗の心配が少ない。
WINTER MAXX 01について詳しく
 

まとめ

・15インチ採用車、14インチ採用車ともに「165/65R14」の装着で問題ないでしょう。
・15インチ採用車で走行性能を出来るだけ低下させたくない方や出来るだけ高い氷上性能を得たい方、スタイルにこだわる方は15インチを維持してください。
・比較的車重があり背の高いこの車の特性を考えると、ウィンターマックスのような硬めでしっかりしたタイヤが向います。
・一方でより柔らかいタイヤの方が氷上性能が髙い傾向にあるので、多少走行性能が落ちても氷上優先ならブリザックかアイスガードがお勧めです。

 

氷上性能優先なら、VRX2、iceGUARD6がお勧め。
比較的安価で氷に強いものを選ぶなら、iceGUARD5 Plusがお勧め。
比較的安価で雪に対応できるものを選ぶなら、WINTER MAXX 01がお勧め。
準降雪地域でたくさん走るなら、WINTER MAXX 01がお勧め。

 

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・今年の売れ筋SUV「トヨタC-HR」のスタッドレス選び

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今年最も売れたSUVと言えば2017年上半期SUV新車販売台数第1位を獲得した「トヨタC-HR」。昨今のコンパクトSUVブームに乗って、その個性的な外観と買いやすい価格帯で売れに売れ、なんと2017年上半期(2017年1~6月)販売台数79303台というからすごい。
しかし、当サイトは車を紹介するサイトでは御座いません。寒くなってきましたので「C-HR」のスタッドレスタイヤについてご紹介していきましょう。

 

純正採用されているサイズ

➀18インチ採用車
➁17インチ採用車
今後GR(GAZOO Racing)などスポーツグレードの発売があれば19インチ以上が設定される可能性もあります。

 

タイヤサイズ

➀225/50R18
➁215/60R17

 

ホイールサイズ

ホイール幅J x インチ (インセット) ナット穴数 / PCD
➀7.0J x 18 (50) 5/114.3
➁6.5J x 17 (45) 5/114.3

 

装着可能サイズ

18インチ採用車、17インチ採用車ともに16インチまでインチダウンが可能です。

 

タイヤサイズ

純正採用の2サイズと、外径を合わせた16インチの装着が可能です。
225/50R18
215/60R17
215/65R16

 

ホイールサイズ

ホイールメーカーやモデルにもよりますが凡そ以下のサイズの範囲なら装着が可能でフェンダーからのはみ出しもなく、一般的な販売も多いオーソドックスなサイズです。
※ホイールによってはみ出しやブレーキ干渉が発生する場合があるため、必ず販売店に確認してください。
➀18インチ
7.5J × 18 (47~53) 5/114.3

➁17インチ
7.0J x 17 (47~53) 5/114.3

➂16インチ
6.5J x 16 (47~53) 5/114.3

 

純正サイズと適度なインチダウン

理想はノーマルタイヤと同じタイヤサイズですが、インチが大きい方が高額になります。
そこでナビゲーターは予算が許せばノーマルタイヤと同じサイズをお勧めしています。予算を抑えたい方には1インチダウンをお勧めしていますが、それ以上のインチダウンは氷上性能や走行性能の観点からお勧めしていません。
インチダウンについて詳しく知りたい方はインチダウンのメリットとデメリットを参考にしてください。

 

つまり、C-HRの場合は18インチ装着車ならば18か17インチの装着を、17インチ装着車ならば17か16インチの装着をお勧めします。もし18インチ車で2インチ落とすなら骨格がしっかりしたものを選ぶことで走行性能の低下を抑制すると良いでしょう。

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どのタイヤを選ぶか

氷上性能重視

ブリヂストン BLIZZAK VRX2

最も高額な部類ではあるものの氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂トレッドは柔らかいもののケース剛性は高いので、走行性能も悪くない。

VRX2について詳しく

 

ヨコハマ iceGUARD6 iG60

それなりの値段はしますが氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂ブリザックは高過ぎるので、氷に強く予算を抑えたタイヤをお探しのあなたにお勧め。
iceGUARD6 iG60について詳しく
 

走行性能重視

ミシュラン X-ICE3+

非常に高い氷上性能を持ちながら、走行安定性や耐摩耗性などバランスも良い。
➀凍結の多い雪国でも高い氷上性能を発揮するが、どちらかと言えば準降雪地域向き。
➁高い耐摩耗性を持つため通勤などでたくさん車を使うあなたにお勧め。
➂高速利用が多いとか、結構アクセル踏んじゃうあなたにお勧め。
X-ICE3+について詳しく
 

価格重視

ヨコハマ iceGUARD5 Plus iG50

最も安価な部類でありながら、高い氷上性能を持ったタイヤです。
➀溝があれば3シーズンは雪国でも問題なく使える。
➁第一優先は価格だけど氷も怖いあなたにお勧め。
➂どちらかと言えば中型車程度の車重の重くない車にお勧め。
iceGUARD5 Plus iG50について詳しく
 

ダンロップ WINTER MAXX 01

最も安価な部類であり、氷上性能もそれなりにあり、しっかりした走行性能を持っています。
➀摩耗に強いのでアスファルトの上を走ることが多い準降雪地域向き。
➁優先順位の上位は価格だけど万が一の雪には対応したいあなたにお勧め。
➂しっかりしたタイヤなので重い車でも安定。シーズン早めから履いても摩耗の心配が少ない。
WINTER MAXX 01について詳しく
 

まとめ

➀18インチ採用車にお勧めのサイズ
225/50R18 お勧め
215/60R17 お勧め
215/65R16

 

➁17インチ採用車にお勧めのサイズ
215/60R17 お勧め
215/65R16 お勧め

 

氷上性能優先なら、VRX2、iceGUARD6がお勧め。
比較的安価で氷に強いものを選ぶなら、iceGUARD5 Plusがお勧め。
比較的安価で雪に対応できるものを選ぶなら、WINTER MAXX 01がお勧め。
高速性能や走行性能なら、X-ICE3+がお勧め。
たくさん走るなら、X-ICE3+、WINTER MAXX 01がお勧め。

 

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・2017年-2018年オススメのスタッドレスタイヤ4プラス1

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今期履くべき、あなたにお勧めのスタッドレスタイヤをご紹介します。

 

【2018年11月追記】
今シーズン追加されたスタッドレスタイヤはファルケン ESPIA W-ACEコンチネンタル VikingContact7です。ともにウェットを意識した設計になっているためウェット性能が気になる方は考慮に入れて頂いて良いと思いますが、ナビゲーターのオススメは昨年と変わりません。

 

1.ブリヂストン BLIZZAK VRX2
(ブリザック ヴイアールエックスツー)

オススメポイント

なんと言っても氷上性能です。北海道、北東北主要5都市では2台に1台がブリザックを履いていることからも凍結路面での信頼性がうかがえます。
効きの持ちが良いのも特徴で、使用環境や保管環境にもよりますが溝さえあれば4年は大丈夫。5年目でも効いてくれる可能性のある数少ないスタッドレスです。

 

ウィークポイント

やはり価格の高さでしょう。販売されているスタッドレスタイヤの中では最も高価な部類です。スポンジ状のゴムであるので摩耗にはあまり強くありません。常に雪がついているような地域では問題ありませんが、アスファルト上を走る機会の多い準降雪地域で走行距離の多い方には不向きかも知れません。骨格構造はしっかりしていますが効くためのゴムは軟らかいのでグイグイ走っていく方には不向きかも知れません。

 

こんなあなたにオススメ

凍結の多い地域の方であればブリザックを履いているときの心強さはよくご存じのはずです。他社のタイヤで登れない車がいる中ブリザックを履いていたので登っていけたというケースもあります。自宅前が日陰でよく凍るあなたや度々凍結する坂道なあなたには日々の安心感を与えてくれます。雪山レジャーに行く方もスキー宿や温泉街ではよくある道が狭くて坂がきついといった怖い環境でも安心感が違います。
準降雪地域であっても走行距離が年間10,000kmに満たないあなたは多くのシーズン使用できて逆にお得という考え方もあります。しかもその間、最上級の氷上安全性能が得られるのですから少々高い買い物をする価値もあります。

 

BLIZZAK VRX2(ブリザック ヴイアールエックスツー)詳細と購入

 

2.ヨコハマ iceGUARD6 iG60
(アイスガード6)

オススメポイント

非常に高い氷上性能でありながらブリザックより大幅に安い価格で購入できます。ナビゲーターの価格調査では70~80%ほどの価格で購入できることが多いようで4本購入すれば何万円も安く上がります。効きの持ちも最新のブリザックVRX2レベルであり、使用環境や保管環境にもよりますが溝さえあれば4年はまず問題ないでしょう。

 

ウィークポイント

若干ケース剛性が弱いのか高速走行での飛ばす方は横剛性に不満を感じる可能性があります。常に雪がついているような地域では問題ありませんが、アスファルト上を走る機会の多い準降雪地域で走行距離の多い方にはやや不向きかも知れません。

 

こんなあなたにオススメ

凍結が多く高い氷上性能を必要とするけれど、最新のブリザックは少々高いと感じるあなたにはこのスタッドレスタイヤがお勧めです。ウィンタースポーツや温泉など雪山に出向く方は勿論、通勤で早朝や夜遅くに運転するあなたはこのタイヤを履いておいて良かったと感じられるでしょう。様々な凍結路に対応してくれるので日本の変化にとんだ雪道に安心感のある走りを提供してくれます。
雪国のあなたに良い選択の一つなのは勿論、準降雪地域であっても走行距離が年間10,000kmに満たないあなたは4シーズンは新品時に近い氷上性能が保たれ安心感を得られるでしょう。

 

iceGUARD 6(アイスガード シックス)詳細と購入

 

3.ミシュラン X-ICE3+
(エックスアイス3プラス)

オススメポイント

新たな技術Mチップの導入で氷上性能も大幅にアップさせながら夏タイヤ相当の速度レンジ(H,T)を保ち、非常に高い高速安定性も両立したスタッドレスタイヤです。スタッドレスタイヤとしては静粛性能も高いため走行音も気になりません。耐摩耗性能もスタッドレスタイヤの中でトップクラスです。今では数が減った方向性パターンは深い雪やベチャ雪でも排雪性が高く強いです。

 

ウィークポイント

発売サイズが少ない。来シーズン以降に順次サイズ追加されるでしょう。元々硬めのコンパウンド設定に加え、ブリヂストンやヨコハマに比べると硬化速度が速いので経年による性能低下は顕著で3年で若干の性能低下を感じ始め、4年目には明らかな低下を実感することでしょう。ブリヂストンやヨコハマの耐経年劣化性能が高いのであってミシュランは平均的なのですが上を見ると弱点と感じてしまいます。

 

こんなあなたにオススメ

準降雪地域でたくさん走るあなたに特に向いています。走行性能が髙いので走りにこだわるあなたにお勧めです。準降雪地域や非降雪地域にいてウィンタースポーツなどのために降雪地域に行くあなたは行き帰りの高速では安定した走行が出来て、現地でもしっかり氷に効いてくれる本タイヤの選択は最上の一つになるでしょう。

 

X-Ice3 plus(エックスアイス スリープラス)詳細と購入

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4.ヨコハマ iceGUARD5 Plus iG50
(アイスガード5プラス)

オススメポイント

昨年まで最新だったためプレミアムの位置づけだったスタッドレスタイヤがスタンダードモデルになって大幅に安くなっているためお勧めです。値段だけでなく氷上性能も高く、効きの持ちも良いためコストパフォーマンスが非常に高いお勧めスタッドレスタイヤです。

 

ウィークポイント

耐摩耗性能が髙くないので準降雪地域で年間走行距離が12,000kmを超える方には向かないかも知れません。今期は生産数が相当少ない上に市場の動きが早く、既にかなりのサイズでメーカーから今季終了の報告が来ているので購入を考えている方は急いだ方が良いでしょう。販売サイズ自体もかなり絞っているので今期の在庫限りで終了のサイズも多くありますので注意が必要です。

 

こんなあなたにオススメ

最新スタッドレスタイヤまでは必要ないが出来るだけ氷に強いモデルが欲しいあなたにはピッタリです。準降雪地域の備えには勿論、凍結の多い地域であっても十分な性能です。雪道に慣れているあなたなら問題は感じないでしょう。

 

iceGUARD 5 PLUS詳細と購入

 

プラス1.ダンロップ WINTER MAXX 01
(ウインターマックス01)

オススメポイント

有名メーカーのスタッドレスタイヤの中では今期最も安い部類でありながら氷上での効きも中々な庶民の味方なスタッドレスタイヤです。しっかりしたコンパウンドなのでスタッドレスタイヤにしては安定した走行性能を持っています。スタッドレスタイヤの中では高い耐摩耗性を持っています。

 

ウィークポイント

最上級とは言えない氷上性能ですが準降雪地域なら十分と言えるでしょう。効きの持続性は平均的で3年目までは問題ありませんが4年目からは性能低下を顕著に感じるでしょう。タイヤ自体がかなり重いのでスタッドレスタイヤであってもハンドリングを気にする方は別の選択をした方が良いのかも知れません。

 

こんなあなたにオススメ

乾燥路での走行性能を重視して、もしもの雪や凍結にも対応したいといった準降雪地域で主に通勤に車を使用しているあなたにピッタリです。価格を優先しながらも一定程度の信頼性は欲しいあなたには良い選択肢と言えます。

 

WINTER MAXX 01 WM01詳細と購入

 

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2017年-2018年シーズンスタッドレスタイヤ品薄情報

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一部のスタッドレスタイヤに品薄感が出てきているようなのでお知らせしておきます。お目当てのスタッドレスタイヤがある方は早めに動いた方が良いかも知れません。

 

1.品薄銘柄

ヨコハマiceGUARD 5 PLUS

➀昨年から経営の舵取りが大きく変わり、安売りしてでもシェアをとる路線から、しっかりと利益をとっていく方針へと転舵しています。最新のアイスガード6の販売比率を増やし、アイスガード5プラスについては売り残しを極力減らす計画生産を重視しているようです。
➁5月にフィリピンで発生した工場火災の影響が尾を引いているようで生産が十分な稼働が出来なかったこともあるようです。
これらにより、一部サイズでは既に欠品が出ています。
 

225/50R18、215/50R17はメーカー在庫今季終了との報告を受けています。

 

トーヨータイヤGARIT G5

➀こちらも計画生産が重視されていることが原因として考えられます。
➁昨年からヨコハマの値上げがあった影響で、ディーラーなどの廉価スタッドレスタイヤの需要が上がったようで昨年も早々にメーカーから消えてしまっていました。
➂これは私見ですが、なかなか評価が上がらない日本市場より、近年トーヨーのタイヤを高く評価してくれる北米市場など海外でのタイヤ販売へ軸足を移している傾向が見受けられます。スタンダードモデルのスタッドレスタイヤを大量に作って少ない利益で叩き売るより、しっかり評価してくれる諸外国で売るタイヤを生産することを重視しているのかも知れません。

 

【11月5日追記】
どうやら量販店との契約がうまくまとまらず、大量に余っている地域があるようです。

 

2.品薄サイズ

225/50R18

トヨタの新型車C-HRが2017年上半期(2017年1~6月)販売台数が79,303台を記録し、SUV新車販売台数1位を獲得した影響が大きいでしょう。他にエスティマやヴェゼル、レガシィの一部グレードでも装着車があります。しかし、大口径の販売数見込みが多くないことから、どのメーカーも生産本数を絞っているため供給が不足していると考えられます。
また、215/60R17などインチダウンで対応することも出来ますので、18インチにこだわらないのであれば問題にはならないでしょう。

 

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3.品薄連鎖

全ての品薄サイズで言えることですが、ある銘柄のあるサイズが不足すると他の銘柄の同サイズも連鎖的にメーカー欠品します。

 

なぜこのようなことが起きるのでしょう?

➀あるタイヤが欠品すると他製品で対応するため、同サイズの他製品も需要が高まります。
➁特定のサイズの欠品情報が販売店に伝わると「他の製品も欠品し、そのサイズが欲しいお客様が来た場合受注できない」ケースを嫌い、販売店には同格の他社製品を確保しておこうという心理が働きます。
➂各メーカーの安い方のモデルから順にメーカー倉庫から消えます。
➃蛇足ですが、シーズン終わりになると確保したものの売り切ることが出来なかったタイヤが返品されたり市場にダブつくケースがあり、これが嫌なのでメーカーはむやみに大量生産してくれないというジレンマもあります。

 

4.まとめ

・今期はヨコハマのスタッドレスタイヤの生産本数が少なくなっているようなのでスタッドレスタイヤ全体の供給が少なくなっているため、廉価モデルの供給本数の総量が足りていない。
・大手通販であれば大量の商品を確保しているしショップの数も多いためどこかでは買えるが、路面店で購入したい方は早めに動くことをお勧めします。
・本文では触れませんでしたが年々スタッドレスの予約時期が早まっている傾向にあり、今年も昨年より更に早まっているため品薄になる時期も早まっています。

 

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・VRXとiG50plusの氷上性能の矛盾を考察【1】

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2015年に比較したときはアイスガード5プラスが勝利した氷上制動性能。しかし、2017年に公表されたデータではブリザックVRXの圧勝と逆転してしまった。矛盾が出た以上なかったことにはできません。なんとかナビゲーターの出来る範囲で原因を考察してみましょう。

 


<目次>

2015年のおさらい

2017年のおさらい

VRX同士の大きな差

大きな差を生んだ原因考察

今回のまとめ

 

続きは考察中

 


 

2015年のおさらい

まずは2015年に公表されたデータを見てみましょう。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ
路面状況氷盤
気温5.9℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離14.7m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ
路面状況氷盤
気温3.9~4.0℃
路面温度-1.6~-1.4℃
試験速度20km/h
制動距離13.0m

氷上制動距離は「VRX」で14.7m、「iG50plus」で13.0mと確かにアイスガードが勝利しています。アイスガードの試験環境の方がやや気温が低いことから、氷盤路面の温度もアイスガードの方が低いことが予想されます。氷盤路面では水膜の出来やすさが氷上制動性能に大きく影響し、0℃付近では多くの場合少しでも温度が低い方が有利なようです。その点で言えばアイスガードの方が若干有利な条件で試験が行われているのかも知れません。

 

2017年のおさらい

次に2017年のデータを見ていきましょう。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離11.45m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離14.2m

氷上制動距離は「VRX」で11.45m、「iG50plus」で14.2mとブリザックが圧勝しています。使用車種など試験条件はそれなりに近く、今回の氷盤温度の条件はブリザックがやや有利なようです。2015年時と違い、ブリザックとアイスガードで試験場所が異なることが少し気になります。

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VRX同士の大きな差

ブリザックとアイスガードの比較云々の前にスッと飲み込めないことがあります。2015年時の試験を基準に考えて約22%も制動距離が縮んでいるのです。同じサイズの同じタイヤなのにここまで氷上制動距離が違っていいのでしょうか?何か根本的に問題があるような気もしますが、試験の環境から原因となる要素を考えていきましょう。

 

➀温度差

氷盤路面の温度は2015年はデータが公表されていないので直接の比較は出来ませんが、2017年の方が気温が3.6℃も低いので2017年の方が多少はやさしい条件と言って良いでしょう。

 

➁空気圧

一般にタイヤは空気圧を下げる方がトラクションがかかりやすくなるため、わずかに2017年の方が厳しい条件と言えますが無視できる差でしょう。

 

➂車種の差

車種の差からくる車重の差は制動距離に大きな影響を及ぼし当然重い方が厳しい条件と言えます。つまりノア(約1,600kg)の方がプリウス(1,400kg)より厳しい条件なので2017年の方がかなりやさしい条件と言えます。

 

総合

➀~➂を総合すると2017年の条件の方が明らかにやさしく氷上制動距離が短いのも頷けます。しかし、それにしても制動距離に22%もの差が出たのは何故なんでしょうか?次項でもう少し突っ込んで考えてみましょう。

 

大きな差を生んだ原因考察

ブロックの倒れこみ

実はナビゲーターはこの数年VRXを見てきて気になっていることがあります。重い車に装着したときやアグレッシブな運転をする方では極端に摩耗が早いケースを散見するのです。

左の模式図を見てください。トレッド剛性が十分でないとブロックが倒れこみます。「VRX」を含め最新の多くのスタッドレスタイヤはサイプの間をギザギザにしてお互いを支えるようにしたり様々な方法でこれを防いでいます。しかし、それでもコンパウンドが軟らか過ぎたり倒れこみ方向に十分な厚みがなければ、制動時に模式図のような角が立ち過ぎた状態になります。そして点に負荷が集中すれば消しゴムの角を使った時のように顕著に減っていきます。これが「VRX」の早期摩耗の原因ではないかと考えられるのです。

 さて、氷上性能に話を戻しましょう。もし上の模式図の状態が起こっているとするならばタイヤと路面との接地面積は極端に小さくなっていることになります。左は線で路面をとらえているのに対し、右は面全体で路面をとらえており後者の方が効くのは当然であり仮説は理にかなっていると言えそうです。

 

もう1つの事実

ナビゲーターが実際に履いてみて感じたことはトレッド剛性が弱すぎるのではないかという疑いです。「VRX」を履いたことのある方の中には一定数同様の感想を持つ方がいるのではないでしょうか。ナビゲーターが「VRX」を使ってみて感じていた感覚として、時速50~60km程度の中速域以上でABSが作動するような高い負荷のかかるブレーキングをすると極端に制動距離が延びると感じていました。つまり極端に大きな負荷でなくともブロックが大きく倒れこみ、理想的な接地面を失う限界点が低いのではないかと考えていたのです。

 

今回立てた仮説と使用した感覚から考えられることが符合していることから仮説はより信憑性のあるものになったと考えられないでしょうか。そして、2015年の試験に使用された車種「ノア」は車重が重い割にタイヤが細く重心も高いため、狭い面積に大きな力がかかりブロックが大きく倒れこんだと考えられます。それに対し「50系プリウス」はかなりマイルドな条件と言え、ブロックの極端な倒れこみがなかったため大きな差を生んだと考えられます。

 

リンクの差

そしてもうひとつ。これは確かめようのない事実ですが、2015年と2017年の2つの試験は別の場所で行われており、リンクの氷の状態が大きく違う可能性がああります。
これを言うと全てをぶち壊す可能性がありますが敢えて言います。氷の状態で制動距離は大きく変わります。少し脱線しますが、長野オリンピックではスピードスケートのリンクを作成する際に「輪切りにした氷筍を敷き詰めてリンク」としました。これは氷筍はほぼ完全な単結晶でありよく滑るためです。このリンクは数々の新記録を生み出すだろうと予想され、予想通りスピードスケート10競技中4競技で世界新記録を樹立しました。話を戻しましょう。氷筍が敷き詰められているようなことはないでしょうが、別会場で行われた試験ではリンクの作り方や整備の仕方が違い環境が大きく違ったために、これが試験結果の大きな差を生み出すひとつの要因になったことも考えられます。

 

今回のまとめ

➀「VRX」の2つの試験の大きな差として考えられる最も大きな要因は車種による車重の差。
➁車重により大きな差が出たのは「VRX」のトレッド剛性の弱さの可能性がある。
➂本文では触れませんでしたが「REVO GZ」まではあった重量車専用チューニングがなくなったためケース剛性が落ち、負荷がかかった際の接地面形状が理想的でない可能性。

 

次回

長くなってしまったので続きは次回にします。次はアイスガード5プラスの試験の矛盾について触れていきます。

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・2017年ー2018年シーズンで一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたった

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今シーズンもやります勝手に決めちゃうスタッドレスNo.1。ひたすらデータだけから導き出すため問題もありますが、それ故に意味もあります。数字のない話で納得する営業先などいないのです。数字こそ最強なのです。(なんて言いつつ感覚ってのも大事なんですけどね)
さて結果はどうなるでしょう?

 

氷上制動試験データまとめ

まずはタイヤ公正取引協議会に報告されているデータをまとめてみます。

ブリヂストン

今年VRX2が発売されました。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス2
BLIZZAK VRX2
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離10.35m
タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離11.45m

ヨコハマ

今年アイスガード6が発売されました。

タイヤ銘柄アイスガード6
ice Guard6
iG60
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離12.1m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離14.2m

ダンロップ

タイヤ銘柄ウィンターマックス02
WINTER MAXX 02
WM02
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離12.0m
タイヤ銘柄ウィンターマックス01
WINTER MAXX 01
WM01
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離13.6m

トーヨー

今年ミニバン専用のウィンタートランパスTXが発売されました。

タイヤ銘柄ガリット ギズ
GARIT GIZ
車種カローラアクシオ
排気量1,500cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧210kPa
場所東洋ゴム
サロマ テストコース
路面状況データなし
気温−6℃
路面温度−7.6℃
試験速度40km/h
制動距離42.3m
タイヤ銘柄ガリット G5
GARIT G5
車種カローラアクシオ
排気量1,500cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧210kPa
場所東洋ゴム
サロマ テストコース
路面状況データなし
気温−6℃
路面温度−7.6℃
試験速度40km/h
制動距離46.8m

ミニバン専用スタッドレスタイヤ

タイヤ銘柄トランパスTX
Tranpath TX
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)240kPa R)240kPa
場所東洋ゴム工業株式会社
佐呂間テストコース(無風)
路面状況氷盤
気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験速度40km/h
制動距離49.14m
タイヤ銘柄トランパスMK-4α
Tranpath MK-4α
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)240kPa R)240kPa
場所東洋ゴム工業株式会社
佐呂間テストコース(無風)
路面状況氷盤
気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験速度40km/h
制動距離55.23m

グッドイヤー

今年アイスナビ7が発売されました。

タイヤ銘柄アイスナビ7
ICE NAVI7
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離14.09m
タイヤ銘柄アイスナビ6
ICE NAVI6
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離15.11m

ミシュラン

今年X-ICE3+が発売されました。

タイヤ銘柄エックスアイス3プラス
X-ICE3+
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.54m
タイヤ銘柄エックスアイスXI3
X-ICE XI3
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.97m
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なんとか比較してみよう

相変わらずのバラバラのデータ群ですが、比較できるところもあるので上手く拾っていきましょう。まずはブリヂストンとヨコハマが非常に条件が近くある程度の比較が出来そうなので並べてみます。

 

ブリザックとアイスガード+アイスナビ

ブリヂストン

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス2
BLIZZAK VRX2
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離10.35m

ヨコハマ

タイヤ銘柄アイスガード6
ice Guard6
iG60
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離12.1m

最新のブリザック「VRX2」が16.9%ほど早く止まる結果となっています。ヨコハマの試験環境の方がやや温度が高いので、やや水膜が発生しやすく少々不利な条件とも考えられますが結果が大きく変わることはないでしょう。

 

ここに並べるのは少々酷な気もしますが次に条件が近いグッドイヤーの最新モデルを見てみましょう。

グッドイヤー

タイヤ銘柄アイスナビ7
ICE NAVI7
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離14.09m

ここに並べて悪かったグッドイヤー。正直申し訳ない。忘れましょう。アイスナビにはアイスナビの良いとこがあるさ。

 

はい、「VRX2圧勝」次!

 

ウィンターマックスとエックスアイス

ダンロップ

タイヤ銘柄ウィンターマックス02
WINTER MAXX 02
WM02
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離12.0m

ミシュラン

タイヤ銘柄エックスアイス3プラス
X-ICE3+
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.54m

タイヤサイズが同じとはいえ、その他の条件の一致はそれなりです。ミシュラン「X-ICE3+」は今年のニューモデルであるので、2016年発売のダンロップ「WM02」が不利なのは当然ですが25.8%もの大差で「X-ICE3+の圧勝」!それにしてもダンロップの試験環境は気温11℃って路面温度のデータがないものの水膜でビタビタだったのではないだろうか・・・

 

なんとか全てを比較してみましょう

試験データのみで比較したかったのですが、ここまでのデータだけでは全てを比較できないので掟破りの試走会での結果を導入してみましょう。以前の試走会で「VRX」と比較した結果から「WM02」は「VRX」に10%程負け、X-ICE3+は10%勝ち。「VRX2」は「VRX」より10%高い性能。これらよりミシュランの「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等。
※素人の運転で制動距離を目視で確認するとはいえ数字には違いありませんから、良しとして下さい。

 

まとめ

➀ナビゲーターの評価では2017年-2018年シーズン最も氷に効くスタッドレスタイヤはブリザックの「BLIZAKK VRX2」に決定です。
➁その他もろもろからナビゲーターがつけた氷上制動性能(直進方向のみ)「VRX2」≧「X-ICE3+」>「VRX」≧「iG60」>「iG50」>「X-ICE XI3」>「WM02」>「ICE NAVI7」>「WM01」>「ICE NAVI6」、「GARIT GIZ」>「GARIT G5」>「TRANPATH TX」
➂「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等と言ったのに「VRX2」を上としたのは、効きの持続性はまずもって「VRX2」が上であること。初年度が同等の効きでも段々差が出てくるため「VRX2」を上とします。
➃一部ナビゲーターの感覚と順位が違うところがありますが、ここでは趣旨に従い数字を大事にしておきましょう。
➄おい、2015年一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたったと矛盾してるぞ。と思われた方がいたとするならばナビゲーターは感無量。2年も前から見てくれているユーザーの方がいるということ。その矛盾については近く責任をとって考察します。

 

忘れたわけではないですよ

この試験結果からは「トーヨー?」は他社との比較は困難とします。他社と比較されたくないのかと勘ぐってしまうほど共通点がありませんしね。
ここからはタイヤ屋としての経験と感覚のお話なので無視してもらっても結構です。トーヨーのスタッドレスタイヤは最新モデル「GARIT GIZ」でも氷上性能の評判があまり良くありません。「WINTER TRANPATH TX」はメーカー営業も認めるほどそれに輪をかけて氷上性能が劣ります。ミニバン専用設計の唯一のスタッドレスタイヤですから、氷上性能よりふらつきが気になる方には価値があるでしょう。

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・トーヨー「Winter TRANPATH TX(ウィンタートランパス・ティーエックス)」発売

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2017年-2018年シーズン新発売スタッドレスタイヤ【1】で少し触れましたが、この冬トーヨーも新たなスタッドレスタイヤを市場投入します。メインのGARITは変更ありませんが、トーヨーの代名詞ともいえるミニバン専用タイヤのトランパスのスタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH TX(ウィンタートランパス・ティーエックス)」です。

 

技術的な特徴

鬼クルミ

引っ掻き効果を期待して添加されています。他社が引っ掻き系の素材を添加するのをやめていく中で少々の時代遅れ感は否めないところでしょう。
他社が引っ掻き系添加材の使用を中止したのは期待される効果に限界を感じたことと、素材のほとんどがガラス系だったため環境への配慮などで中止された背景があります。鬼クルミも前者についてはやはり効果が限定的ですが、後者については天然素材であるため環境負荷がほとんどないということが強みとなって採用され続けているのでしょう。

 

NEO吸着ナノゲルゴム

鬼クルミの効果だけでは氷上性能に限界がありました。一方でブリヂストンのブリザックで初めて採用された積極的な氷上の水膜除去が氷上性能への効果が高いことが分かり他社でも採用されました。他社からやや遅れましたがトーヨーも吸着ナノゲルゴムに投入された吸水カーボニックセルの形で導入しました。その効果を上昇させたのがNEO吸水カーボニックセルを含むNEO吸着ナノゲルゴムで本タイヤにも採用されました。

 

3Dダブルウェーブグリップサイプ

サイプと呼ばれる細かな横溝が多くの角を生み出し、これが多いほど高いエッジ効果を発揮します。しかし、サイプが多ければブロックが倒れこんで十分なエッジ効果が得られなかったり、剛性を失うことで走行性能が大幅に低下したり、偏摩耗を引き起こしたりします。多くのサイプを配置したいがこれらの問題を引き起こしたくないというジレンマの対策として、ブロック壁面に半球状の凹凸を配置してお互いを支え合うようにし、サイプの数や形状を最適化しています。

 

スパーハイターンアップ

カーカスの巻き上げ部分をトレッド付近まで延長することでサイドウォールの剛性を確保しています。これによりミニバンやハイト系自動車で不安を感じやすいカーブや高速道路でのレーンチェンジのふらつきを抑えたしっかりとした走りが出来ます。

 

トリプルトレッド構造

経年劣化の抑制をサポートするソフトキープコンパウンドをベースに、氷に強いスーパーソフトコンパウンドをインサイド側に配置し、アウトサイドには剛性高めのソフトコンパウンドを配置することで効きと走行性能を両立させています。

 

先代からの性能アップ

WINTER TRANPATH MK4α(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)からの性能アップは以下です。
 

氷上制動

氷上制動比較試験
タイヤ銘柄➀Winter TRANPATH TX
(ウィンタートランパス ティーエックス)
➁Winter TRANPATH MK4α
(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)
タイヤサイズ195/65R15 91Q
ホイールサイズ15x6.0J
試験車ノア(4WD,ABSあり)
タイヤ空気圧前240kPa,後240kPa
乗車人数2名乗車
試験場所東洋ゴムサロマテストコース
外気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験方法40km/hからフルブレーキングし停止するまで
制動距離➀49.1m
➁55.2m
直進方向の氷上制動性能が12%向上しています。

 

氷上コーナリング性能

氷上コーナリング性能比較試験
タイヤ銘柄➀Winter TRANPATH TX
(ウィンタートランパス ティーエックス)
➁Winter TRANPATH MK4α
(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)
タイヤサイズ195/65R15 91Q
ホイールサイズ15x6.0J
試験車旋器計測専用車両(4WD,ABSあり)
タイヤ空気圧前200kPa,後200kPa
乗車人数2名乗車
試験場所岡山国際スケートリンク
外気温7.2~7.8℃
路面温度-3.8~-4.0℃
試験方法旋回速度16km/hで等速直線走行を行い、コーナー進入付近でロックするまでステアリングを切りステアリングフォースを計測する。
コーナリング力が8%向上しています。

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サイズラインナップ

インチタイヤサイズ備考
19235/55R19 101Q
225/55R19 99Q
18225/45R18 91Q
235/50R18 97Q
225/50R18 95Q
215/50R18 92Q
235/55R18 100Q
225/55R18 98Q
215/55R18 95QMK4a
235/60R18 107Q1,⑨
225/60R18 100Q
235/65R18 106Q
17215/50R17 91Q
225/55R17 97Q
215/55R17 94Q
205/55R17 91QMK4a
225/60R17 99Q
215/60R17 96Q
225/65R17 102Q
16205/55R16 91Q
215/60R16 95Q
205/60R16 92Q
195/60R16 89Q
215/65R16 98Q
205/65R16 95Q
215/70R16 100Q
15215/65R15 96Q
205/65R15 94Q
195/65R15 91Q
185/65R15 88Q
215/70R15 98Q
205/70R15 96Q
175/80R15 90Q
備考1.エクストラロードタイヤです。
備考2.WinterTranpathMk4aです。
備考⑨.2017年9月発売予定です。

 

まとめ

➀唯一のミニバン専用(ハイト系車専用)がなされたスタッドレスタイヤです。
➁ミニバンやハイト系自動車のふらつきをしっかり押さえてくれるので、ふらつきが気になる方には良いでしょう。
➂氷上性能にはやや不満が残ります。
➃ミニバンやハイト系自動車特有の偏摩耗は抑えてくれますが、多くの方はゴムの劣化によりスタッドレスタイヤを交換するので、アスファルト走行の多い準降雪地であって走行距離が多い方以外ではこのメリットを享受しにくいでしょう。

 

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