今年の冬にスタッドレス交換を予定しているあなたがすべき注意

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1.前置き

2020年―2021年シーズンのスタッドレスタイヤ事情があやしくなってきています。今シーズンの交換をしている方は5分ほどで読めるのでちょっと読んでみてほしいと思います。

2.悪い影響

2-1.新型コロナウイルスによる供給低下

案外知られていませんが実はタイヤの生産には結構大きな影響が出ています。
国内のタイヤ工場は新車販売の減産などから生産調整を行っていたりでユーザーへのほぼ影響はありません。しかし、欧州やアジアなど世界各地では生産停止しているタイヤ工場が多数あります。日本でも人気のあるミシュランタイヤなどは夏用タイヤでも既に多くの欠品を出しており、代替品による対応などを行っています。
勿論スタッドレスタイヤの生産にも影響が出ており、例えば今年新製品を発売したミシュランはその新製品の一部サイズが既に国内に入ってこないことが決まっています。

2-2.昨年の不振の影響

昨年の記録的な暖冬でメーカーにも量販店にも昨年の売れ残りが大量にあります。このため既に生産せず昨年以前の余りもので供給を決めているタイヤ銘柄やサイズが多々あります。
つまり2019年以前に製造された製品を購入するしかないタイヤが幾つも出ることを意味します。

昨年の暖冬で繰り越しスタッドレスタイヤを大量に抱えているところへ新型コロナウイルスによる景気悪化です。当然買い控えも予想され、メーカーにもどうせ売れないだろうとの諦めムードがあることも否めません。そもそも新車が売れていないので乗り換えに伴う需要が減ることは分かっています。メーカーとしても既に夏用タイヤで2割前後の売り上げ低下している現状で博打は打ちにくい状況にあります。業界では既に供給を絞る話が浮上してきています。購入をのんびりしていると欲しいタイヤが手に入らないケースも出てきそうです。どうしても必要な地域にいる方は早めに動くと安心でしょう。

3.良い影響

しかし悪い話だけではありません。安いスタッドレスタイヤが欲しいけど聞いたことないようなものは嫌だ。多少古い程度なら気にしないというあなたにはチャンスです。
通常は生産年による出荷価格は変わりませんが、今年はあまりに昨年からの繰り越し在庫が多すぎます。量販店は叩き売りしますし、メーカーも既に安く売り込んでいるので余裕のある所はまとまった本数の購入を決めています。

必ず安く販売されるのはダンロップ WINTER MAXX WM01です。今年は新製品の「WINTER MAXX 03」を発売したため、メーカーは「03」と「02」の2本立てで販売を行います。しかし本来存在してはいけない「01」が大量に繰り越しているので、メーカーが格安でまとめて販売店に売り込んでいます。余裕のある大型販売店が既に買い込んでいますので、運が良ければ破格に安く買えるでしょう。
ただし、大手量販店での購入はやや注意が必要です。メーカー在庫と違い昨年から何ヵ月も店頭の紫外線の当たるところに置かれているタイヤなどは確実にダメージを受けています。更に今年安く手に入れた販売店と違い入荷価格が安かったわけではないので「安く見せているけれど実はそれほどでもない」という可能性があります。
ダンロップ WINTER MAXX 02 WM02と比べて2割ほど安ければ買いでしょう。1割も違わないなら別のお店を見るか「02」を買った方が良いでしょう。
WINTER MAXX WM01は性能的にもそれなりに良いので準降雪地域の平野部で使うには十分です。

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まとめ

・一部の製品で供給不足の可能性がある
・海外製品は国産品より供給不足に特に注意が必要
・お目当ての製品がある方は早めに動くのが吉
・ミシュランの新製品は既に入手不能なのもあるが並行輸入品ならチャンスがある
・ミシュランのX-ICE XI3の155/65R14は2020年の生産がないことが決定
・2020年製造にこだわらなければ安く買えるものもある
ダンロップ WINTER MAXX WM01は特に大型店や通販で安く出る可能性大
・昨年生産された廉価アルミホイールも大量に余っているのでセットが安い

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トーヨーの新スタッドレス「OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズツー)」

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2020年―2021年シーズンに発売されるトーヨーのスタッドレスタイヤ「OBSERVE GIZ2」。トーヨーの語呂合わせで他社より少し遅れて7月14日に発表されました。

1.発売予定日

2020年8月1日

2.パターンと技術的な特徴

「OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズツー)」となり、名前から引っ掻きをイメージしたと思われるGARIT(ガリット)が取れました。

⓪コンパウンド+非対称パターン

コンパウンドには引っ掻き効果を期待したトーヨー伝統の鬼クルミ殻が配合されています。更に吸水素材として従来からのNEO吸水カーボニックと新たに添加された持続性吸水ゲルの効果により除水して効くコンパウンドになっています。
ミニバン用スタッドレスを除き、長らく対象パターンを貫いてきたトーヨーのスタッドレスタイヤですが、今期ついに非対称化されました。

①3連ブロック

3つのブロックが1セットになっており、お互いのサイプの幅が狭く作られています。これにより発進や制動など大きな力がかかる際にブロックの倒れこみを抑制して変形を抑えることで効果的なエッジ効果を発揮します。

②コンビネーションブロック

1+3で1セットになった大型ブロックセットが、制動やコーナリングなど縦にも横にもお互いに支えあうことで理想的な接地面を確保します。

③吸着3Dサイプ

サイプをただの切れ込みでなく若干溝に幅を持たせることで水膜除去効果を狙っています。

④バイティングエッジ

溝の末端をギザギザにすることでコーナリング時のグリップ力を高めています。

⑤溝底補強ブロック

溝の底に倒れこみを抑制する構造を配置することで接地面の動きを抑制し、安定したコーナリングやレーンチェンジに寄与しています。
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3.性能はどうなった

3-1.氷上制動性能

直線的な制動性能で8%早く止まるようになっています。

3-2.ウェット制動性能

直線的な制動性能で18%と大幅に早く止まるようになっています。

3-3.4年後の制動性能が違う

今回新たに添加された「持続性密着ゲル」がコンパウンドのやわらかさを持続させ、4年後の氷上性能の低下が先代のGIZの半分になりました。

サイズラインナップ

タイヤのみ購入:対象のタイヤサイズをクリック
ホイールセット購入:対象車種をクリック
タイヤサイズ、ホイールサイズについては車種の年式や型式によっても変わってきますので購入ショップで確認してください。
インチタイヤサイズホイールセット購入 備考
18245/40R18 93QレクサスGS,WRX,ベンツCLS、E,アウディA4,A5,A6
245/45R18 100Q-
215/45R18 89Qレガシィ,エクシーガ,SAI,アクセラ,アテンザ
245/50R18 100Qフーガ,シーマ
17225/55R17 97QXV,フォレスター,レガシィB4,アルファード,シーマ,スカイライン,アテンザ
16205/55R16 91Q86,BRZ,インプレッサ,レガシィ,レクサスCT,レクサスIS,オーリス,ブレイド,リーフ,アイシス,アコード,アクセラ
215/60R16 95Qクラウン,マークX,カムリ,エスティマ,MPV,オデッセイ,ティアナ
205/60R16 92Qエクシーガ,レガシィ,プリウスα,SAI,ジェイド,ジェイド,ジューク,MPV,CX-3,ノア,VOXY,ステップワゴン
185/60R16 86Qデミオ
175/60R16 82Qラクティス,アクア,iQ
15195/65R15 91Qフィールダー,プリウス,レクサスCT,ウィッシュ,インプレッサ,プレミオ,ストリーム,セレナ,ノア,VOXY,ステップワゴン,プレマシー,アクセラ
185/65R15 88QbB,イスト,ティーダ,ノート,デミオ,フリード,フリード(GB5~GB8),プリウス,プレミオ1
175/65R15 84Qアクア,フィールダー,スペイド,ヴィッツ,フィット
165/65R15 81Qソリオ
14175/65R14 82QbB,ヴィッツ,キューブ,ノート,フィット
155/65R14 75Qムーブ、ワゴンR、タント、N-BOX、デイズ、N-WGNなど
185/70R14 88Qアリオン,アクシオ,プレミオ,ノート,フリード
175/70R14 84Qシエンタ,ポルテ,フィット
165/70R14 81Qアクア,ヴィッツ,パッソ,マーチ,Kei
13155/65R13 73Qライフ、ムーブ、ワゴンR、モコ、eK、エッセなど
155/70R13 75Qバモス、NV100、ミニカ、エブリィワゴンなど
155/80R13 79Qパッソ、ヴィッツ、プラッツなど
145/80R13 75Qミラ ジーノ、N-BOX、アルト、タント、ムーブなど
備考1.エクストラロードタイヤです

まとめ

・トーヨーの新スタッドレスが発売
・名前は「OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズツー)」
・発売は2020年8月1日
・非対称パターンに変わり
・氷上制動性能8%アップ
・ウェット制動性能18%アップ
・4年後でもある程度の氷上制動性能が期待できる
・発売サイズは18インチから13インチまで23サイズ

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2020年発売のスタッドレスタイヤはコレだ

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2020年―2021年シーズンに発売されるスタッドレスタイヤと発売しそうとのうわさが聞こえてきているスタッドレスタイヤの簡単な特徴をご紹介します。
詳しい性能については実際の製品に触れたり、メーカーから直接説明を受けたり、試乗会に行ったりしてからにしようかなと考えています。

発売が確定しているタイヤ

1.ダンロップの「WINTER MAXX 03(ウインター マックス ゼロスリー)」
2.ミシュラン「X-ICE SNOW(エックスアイス スノー)」

発売しそうなタイヤ

どうやらモデルチェンジしそうだと聞いているのはトーヨーで当然名前は不明です。

発売予定日

ダンロップ 2020年8月1日
ミシュラン 2020年8月11日

パターンと簡単な特徴

1.ダンロップ「WINTER MAXX 03(ウインター マックス ゼロスリー)」

「WINTER MAXX 02(ウインター マックス ゼロツー)」との比較で、氷上ブレーキ性能が22%、氷上コーナリング性能で11%も向上しています。

①ナノ凹凸ゴム

タイヤ表面にナノレベルの超微細な凹凸を作り、摩耗しても凹凸を作り出し続けます。この微細な凹凸が氷表面の水膜を素早く強力に除去することで、氷上で素早くグリップします。

②液状ファルネセンゴム

先代の02から引き続き採用されている新素材により、ゴムの柔軟性が長く続きます。

2.ミシュラン「X-ICE SNOW(エックスアイス スノー)」

「X-ICE+(エックスアイスプラス)」との比較で、氷上ブレーキ性能が9%、雪上コーナリング性能で4%も向上しています。
同パターンでSUVも発売される模様です。

①オールシーズン3Dサイプ

ベースコンパウンドに別種の剛性の高いポリマー材料を混合することで、ベースコンパウンドとの摩耗差により微小な凹凸を作り出します。これにより効率よく水膜を破り排水し高い氷上グリップを発揮します。
またその微細な凹凸が雪をつかむことで雪面での性能も高めています。

②新パターン

サイプの長さを28%増加させエッジ効果を高めています。
倒れこみ抑制技術により雪にしっかり食い込みグリップします。同時に高い剛性を確保することで安定した走行性能を発揮してくれます。

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まとめ

・発売が決定しているのはダンロップとミシュランの2メーカー
・発売する可能性があるのはトーヨー
・ダンロップ、ミシュランとも2種類の材料による微細な凹凸がポイント
・ダンロップはなんと22%もの氷上ブレーキ性能が向上
・ミシュランも9%の氷上ブレーキ性能が向上
・インプレッションなど詳細は追ってご報告

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感染症対策を考えた上手なタイヤ交換

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新型コロナウィルスの流行により例年とは違った新年度になっている2020年です。GWのお出掛け前需要が減るため売り上げ激減かと思いきや、案外ナビゲーターのお店は例年に近い売り上げを維持しています。
新型コロナウィルスの影響で買い物はまとめ買いになっていたり、公共交通機関の利用を避け車通勤をするように会社から指示があったり、車の重要性が増しているためのようです。車検などでどうしても必要な方もいるし、「何かあったときに動けないと困るし」といざという時に備えて交換に来る方もいらっしゃいます。
タイヤは替えなければならないけれど、出来るだけ人が集まる場所に行くのはさけたいものです。そこでどうしても今タイヤ交換が必要な方のため出来るだけ感染リスクを減らすタイヤ交換方法をしていきましょう。

目次


1.タイヤを選ぶ

まず購入したら平均3~5年ほど付き合うタイヤですからご自身に合うものを選びたいものです。当サイトをお役立ていただくのも良いと思いますし、メーカーページなどを参考にするのもいいかと思います。お暇がある方は暇つぶしと思って来店することなくタイヤを選ぶと良いでしょう。
高い買い物ですから、どうしても説明を聞きたいとお考えならお近くのタイヤショップに電話などで相談してみるのも良いと思います。こんな時期ですから案外ゆっくり話を聞いてくれるお店も多いのではないしょうか。

2.通販を利用したり電話でタイヤを注文

タイヤは買ってそのまま使えないちょっと特殊な商品です。はめ替えたり車につけたりと、一般的にはプロに頼らざるを得ません。通販で購入するにしろ路面店で購入するにしろ取り付けをお願いする店舗へ出向く必要があります。来店しても欲しいタイヤがないなどで何度も来店することは避けた方がいいでしょう。
通販なら購入したタイヤの取り付け店を選びましょう。今は提携店も多いので簡単に選びやすくなっています。
路面店を利用する方は購入するタイヤを決めたら、取り付け店舗にタイヤを注文しましょう。 ※タイヤは高額で契約書類を作成したいお店もあるでしょうから、そういった場合はお店に無理を言ってはいけません。

3.作業日時を予約

先にも述べた通り、タイヤ交換をするためにはどうしても店舗へ出向く必要が出てきます。突然行って何台もの作業がたまっていて、自分の作業になるまで長い時間待って感染リスクを上げる必要はありません。日時の予約をすることであなたの車の作業に至るまでの時間を短くしましょう。

4.来店

来店時は必ずマスクを着用していきましょう。マスクが買えないという方もハンカチとゴムで手軽に簡易マスクを作る方法なども紹介されています。マスクはウィルスそのものを防げるわけではありませんが飛沫からは守ってくれますし、顔を触らなくなるという補助的な効果もあるようです。着用しないメリットはありません。なれない方は息苦しくても対面時だけでも結構です。鼻までしっかり覆いましょう。
メガネなどがある方は人と対面する時だけでもかけておくと少しでもリスクが減らせるでしょう。
大人数で行かないことも重要です。お子様などは自宅などで誰かに見てもらえる時にご来店されると良いでしょう。
シビアに気にする方はハンドルなどをアルコール除菌しておけば完璧でしょう。

5.お店に滞在しない

交換にかかる時間を聞いて出かけてしまうのも賢い方法です。ナビゲーターのお店でも作業時間を聞いて外出されるお客様がかなり多くおり、皆さんよく考えて行動されていて素晴らしいなと思っています。暖かい時期にもなってきましたので、運動不足解消がてらお散歩するのも良いかもしれません。

6.不要なものには触らない

必要がなければお店のものには触らない方が良いでしょう。小さなお子様は普段行かないタイヤショップでは色々触りたくなってしまうもので、さらに手を口や目に持っていきがちです。感染リスク自体は大人より高くなるでしょうから一緒に来店する場合は注意してあげてください。

7.支払い

昔から言われていることですが「お金は汚い」という認識を再度持ちましょう。未だお金を数えるのに指をなめる方がいらっしゃいます。普段でも抵抗がありますが、こんなときですから更に配慮が必要です。
クレジットカードなら自分と店員さんくらいしか触れないのでリスクは低くなります。
なんちゃらペイなら非接触での会計なので更にリスクを抑えられます。
クレジットカードにしろ、なんちゃらペイにしろ、お店によっては6月までキャッシュレス決済によるポイント還元がありますから利用しない手はないでしょう。

8.帰宅したら手洗い

自宅に帰ったらできる限り何にも触らないで、とにかく石鹸で手を洗いましょう。実はコロナウイルスはある意味では非常に貧弱です。薄い脂肪の膜で覆われており、これを壊してしまえば感染することが出来なくなります。アルコール消毒も効果的ですが、高額でしか買えないならアルコールなんてなくても平気です。難しいことは必要ありません。しっかり手を洗えば十分です。最後に蛇口も洗いましょう。


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まとめ

・できるなら自宅でタイヤを選びましょう。
・電話を活用して対面を減らしましょう。
・電話やネットを使ってタイヤを注文しましょう。
・作業日時を予約をしましょう。
・来店時はマスクをしましょう。
・出来れば一人で来店する。
・店舗滞在時間を短くしましょう。
・作業中は出かけても良いでしょう。
・不要なものには触らない。
・キャッシュレス決済を積極的に利用しましょう。
・帰宅したら手洗いをしましょう。
我慢が続いてストレスは溜まりますが「必ず終わる」ので、みんなで頑張りましょう。

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ヨコハマから乗用車用オールシーズンタイヤいよいよリリースへ

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グッドイヤーが火付け役となった国内のオールシーズンタイヤ市場ですが、少しずつ国内メーカーのオールシーズンタイヤもリリースされてきました。そしてついにヨコハマタイヤも国内向けにオールシーズンタイヤ「BluEarth-4S AW21(ブルーアース フォーエス エーダブリューニーイチ)」をリリースします。

発売までの経緯

本タイヤは2018年に欧州で発売され高い評価を得ており、実は昨年東京でもテスト販売がなされています。しかし、販売が非常に限定的かつ、ユーザーによる雪上走行がほとんどなされなかったため口コミなどはほとんど見かけない状況ではあります。しかしながら、メーカーによるユーザーアンケートや売れ行き、市場からのニーズなどを鑑みて今回リリースになったようです。

発売予定日

2020年1月9日

技術的な特徴

①V字ダイバージェントグルーブ

全方向へグリップするカーブを描いた特徴的な方向性パターンで排水性能は勿論、高い排雪性能を発揮します。

②クロスグルーブ

V字溝に交差するように配置された太めの溝です。ブロックに押しのけられた雪を取り込みむことで、ブロックが柔らかい雪面を貫き硬い層へ効率よく到達する雪柱せん断性能を発揮します。また排雪をより効率的に行う助けになります。

③ 大型ショルダーブロック

ショルダー部に大型のブロックを配置しています。サマータイヤに比べて柔らかいコンパウンドを採用しているため腰砕けになりがちなオールシーズンタイヤのふらつきを抑えて走行安定性を高めています。

④ オールシーズン3Dサイプ

サイプの切れ込みを立体的にすることで、ブロック同士で支えあい倒れこみを抑えることで剛性をアップし走行安定性を確保しています。

雪上性能

欧州で冬用タイヤとして認証された「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)いわゆるスノーフレークマーク」を取得していることで冬道性能担保がされています。
勿論、ユーザーとして最も気になる高速道路の冬用タイヤ規制でも走行が許可されています。
※ただし、すべての検査員に浸透しているわけではないのでグッドイヤーなどはタイヤカタログを車載しておくことを推奨しています。

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販売価格は

ナビゲーターのお店の担当営業からはかなり強気の販売価格を聞いています。具体的には一般的な販売価格が最も高価なサマータイヤ「ブリヂストン REGNO GR-XII」とどっこいの価格帯です。オールシーズンタイヤではこれまで最も高価だった「グッドイヤー Vector 4 Seasons Hybrid」より高くなる可能性があります。
更にかなり強めに価格をコントロールしていこうとしているようなので、そうなるとちょっと手を出しにくいタイヤになるのかもしれません。

製造国

どうやら全サイズフィリピン製になる予定のようです。

まとめ

・ヨコハマから普通乗用車用オールシーズンタイヤ発売決定
・名前はBluEarth-4S AW21(ブルーアース フォーエス エーダブリューニーイチ)
・発売予定日2020年2月
・欧州では先行販売されており高い評価を受けている
・2019年東京でテスト販売された実績がある
・スノーフレークマークを取得おり冬用タイヤ規制クリア
・雪道は問題ないが氷上は△の評価
・かなり高めの価格設定になりまそうです。
・製造国はフィリピンになる予定

サイズラインナップ

国内のラベリング制度ではM+S表記のあるタイヤはラベリングされないため、参考までにEUラベルを記載しておきます。
転がり抵抗係数:EUの’C’は日本の’A’、EUの’E’は日本の’C’
ウェットグリップ性能:EUの’B’は日本の’b’、EUの’C’は日本の’c’

EUタイヤラベル korogariTeiko26:転がり抵抗係数 wetGrip26:ウェットグリップ性能
対象のタイヤサイズをクリックするとネット購入できます。
※日本と欧州のラベリング制度の対比
発売は2019年9月予定
インチタイヤサイズkorogariTeiko26wetGrip26備考korogariTeiko26wetGrip26wetGrip26
19235/55R19 105W--1RAY
225/55R19 99V--RAY
18245/40R18 97Y--1RAY
225/45R18 95Y--1RAY
235/50R18 101V--1RAY
235/55R18 100V--RAY
225/55R18 98V--RAY
235/60R18 107W--1RAY
225/60R18 104V--1RAY
17225/45R17 94V--1RAY
225/50R17 98V--1RAY
215/50R17 95W--1RAY
225/55R17 101W--1RAY
215/55R17 98W--1RAY
225/60R17 103V--1RAY
215/60R17 100V--1RAY
225/65R17 106V--1RAY
16205/55R16 91V--RAY
215/60R16 99H--1RAY
205/60R16 96H--1RAY
215/65R16 98H--RAY
215/70R16 100H--RAY
15185/55R15 86H--1RAY
185/60R15 88H--1RAY
195/65R15 91H--RAY
185/65R15 88H--RAY
175/65R15 84H--RAY
14175/65R14 82T--RAY
155/65R14 75H--RAY
備考1.エクストラローダタイヤです。
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暖冬の影響でタイヤ市場に起こっている問題とユーザーへの影響

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1.記録的な暖冬

日本の平均気温が1898年の統計開始以降、最も高くなる見込みだそうです。これにより降るべきところでもさっぱり雪が降っていないようで、クリスマスの札幌ですら道路には雪がついておらずアスファルトが見えている状態とのことです。ナビゲーターもお正月のあいさつで群馬に行きましたが、いつもなら雪があるところにも全く雪がなく、子供たちが楽しみにしていたスノーボードもままならないような状況でした。

2.メーカーの販売状況

ご想像の通り売り上げはかなり厳しいメーカーが多く、メーカーレベルでも昨年の7~8割程度という数字が出ています。ナビゲーターも「某メーカーではある地方だけで数万本単位でスタッドレスタイヤが残ってしまっている」との情報をつかんでいます。主要メーカーの倉庫、お店に納品済みのタイヤを合わせて考えると少なく見積もっても数十万本のスタッドレスタイヤがダブついていることになりそうです。
そもそも昨年もタイヤ業界の冬季の売り上げはあまり良い数字ではありませんでした。昨年のよくない数字をベースにして7~8割程度ですから大恐慌レベルです。

3.店舗の販売状況

量販店

正確な数字は分かりませんが多くの量販店でかなり余らせているようです。昨年の積み残しが相当数あったところからスタートしています。それらの販売のためシーズン前から叩き売りをしていたところへ、暖冬で大失速したのですから厳しくないわけがありません。

中小のタイヤショップ

更に厳しい状況なのは中小のタイヤ専業店です。売れないスタッドレスタイヤを抱えたまま運転資金が回らなくなり春まで持たないお店もあるかもしれません。


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4.来季モデルチェンジ予定のメーカー

こちらはメーカーからの情報が入り次第逐次更新していきますが2020年1月10日時点の状況を記載しておきます。

ダンロップ

シーズン前から来期のモデルチェンジがアナウンスされていましたため、まず間違いなく来季はモデルチェンジするでしょう。来期はWINTER MAXX WM01はカタログからは消える「はず」です。

トーヨー

一応モデルチェンジが予定されているようで来季はトーヨー GARIT G5が廃盤になるようです。しかしながら、生産能力の関係からか例年シーズン前に売り切っているメーカーにもかかわらず、現状万本単位の積み残しがあるようですから予定通りにいくのでしょうか。

ヨコハマ

お得意のパターンそのままでコンパウンドを変えるマイナーチェンジが来季あたりとの話もありますが、今期の状況を鑑みて舵取りを考える可能性があります。

5.ユーザーへの影響

前述の3,4を踏まえてユーザーにはどのような影響があるでしょうか。そうです。皆さんの大好きな方の影響です。

余り物が安く買える

勿論あるものだけですし、2019年以前の生産のタイヤになりますがこれから安く買えるのは間違いないでしょう。売り残し故通常は選択肢が少ないわけですが、例年より狙ったものが買える可能性が大幅に高くなるでしょう。
今シーズンの終わりから来シーズンまで積み残しを売り切るまで叩き売りされることでしょう。量販店では既に安売りが始まっているようでスタンダードな販売価格より1~2割ほど安い値段が聞こえてきています。まだ欲しい方や来年の買い替えを考えている方は多少強気の値切りができるかもしれません。
注)来季に買う方は紫外線の当たる外に大量に展示され続けているお店での購入は注意しましょう。正しく保管されているタイヤは1年や2年で劣化しませんが紫外線の影響を強く受ける場所で保管すれば性能低下は避けられません。

カタログ落ちしたモデルが安く買える

ダンロップ WINTER MAXX WM01トーヨー GARIT G5が実際カタログから消えたとしても相当量売れ残るでしょうから、来季メーカーは値下げしてでもショップに売り込むでしょう。仕入れる余裕のあるお店では安く売られる可能性がありますし、そもそも売れ残しているお店では安売りせざるを得ないでしょう。

まとめ

・今期は記録的な暖冬である
・メーカー、お店とも相当量のスタッドレスタイヤを売り残している
・売れ残したスタッドレスタイヤは今期から来期にかけて叩き売りされる
・来季カタログから消えるモデルについては更に安く売られる可能性が高い
・ただし、タイヤの保管状況については注意が必要
・ネット通販でも相当量のダブつきあり格安販売される可能性が高い
・実はスタッドレス用に生産された廉価ホイールも危機的な余り状況にある
・蛇足ですが、おそらく一部はロシアなど海外へ持ち出される

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