今シーズンもやります勝手に決めちゃうスタッドレスNo.1。ひたすらデータだけから導き出すため問題もありますが、それ故に意味もあります。数字のない話で納得する営業先などいないのです。数字こそ最強なのです。(なんて言いつつ感覚ってのも大事なんですけどね)
さて結果はどうなるでしょう?
氷上制動試験データまとめ
まずはタイヤ公正取引協議会に報告されているデータをまとめてみます。
ブリヂストン
今年VRX2が発売されました。
タイヤ銘柄 | ブリザック ヴイアールエックス2 BLIZZAK VRX2 |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 秋田県立スケート場 (室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 1.3℃ |
路面温度 | -2.3℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 10.35m |
タイヤ銘柄 | ブリザック ヴイアールエックス BLIZZAK VRX |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 秋田県立スケート場 (室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 1.3℃ |
路面温度 | -2.3℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 11.45m |
ヨコハマ
今年アイスガード6が発売されました。
タイヤ銘柄 | アイスガード6 ice Guard6 iG60 |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 軽井沢風越公園 アイスアリーナ(室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 6.7~7.2℃ |
路面温度 | -1.0℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 12.1m |
タイヤ銘柄 | アイスガード5プラス ice Guard5 PLUS iG50+ |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 軽井沢風越公園 アイスアリーナ(室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 6.7~7.2℃ |
路面温度 | -1.0℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 14.2m |
ダンロップ
タイヤ銘柄 | ウィンターマックス02 WINTER MAXX 02 WM02 |
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車種 | GOLF7 排気量1,200cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 91Q |
タイヤ空気圧 | F)200kPa R)200kPa |
場所 | 室内 |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 11℃ |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 12.0m |
タイヤ銘柄 | ウィンターマックス01 WINTER MAXX 01 WM01 |
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車種 | GOLF7 排気量1,200cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 91Q |
タイヤ空気圧 | F)200kPa R)200kPa |
場所 | 室内 |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 11℃ |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 13.6m |
トーヨー
今年ミニバン専用のウィンタートランパスTXが発売されました。
タイヤ銘柄 | ガリット ギズ GARIT GIZ |
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車種 | カローラアクシオ 排気量1,500cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 |
タイヤ空気圧 | 210kPa |
場所 | 東洋ゴム サロマ テストコース |
路面状況 | データなし |
気温 | −6℃ |
路面温度 | −7.6℃ |
試験速度 | 40km/h |
制動距離 | 42.3m |
タイヤ銘柄 | ガリット G5 GARIT G5 |
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車種 | カローラアクシオ 排気量1,500cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 |
タイヤ空気圧 | 210kPa |
場所 | 東洋ゴム サロマ テストコース |
路面状況 | データなし |
気温 | −6℃ |
路面温度 | −7.6℃ |
試験速度 | 40km/h |
制動距離 | 46.8m |
ミニバン専用スタッドレスタイヤ
タイヤ銘柄 | トランパスTX Tranpath TX |
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車種 | ノア 排気量2,000cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)240kPa R)240kPa |
場所 | 東洋ゴム工業株式会社 佐呂間テストコース(無風) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -3.6℃ |
路面温度 | -2.5℃ |
試験速度 | 40km/h |
制動距離 | 49.14m |
タイヤ銘柄 | トランパスMK-4α Tranpath MK-4α |
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車種 | ノア 排気量2,000cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)240kPa R)240kPa |
場所 | 東洋ゴム工業株式会社 佐呂間テストコース(無風) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -3.6℃ |
路面温度 | -2.5℃ |
試験速度 | 40km/h |
制動距離 | 55.23m |
グッドイヤー
今年アイスナビ7が発売されました。
タイヤ銘柄 | アイスナビ7 ICE NAVI7 |
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車種 | 30プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)230kPa R)220kPa |
場所 | 株式会社交通 科学総合研究所 士別試験コース |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -9 ~ -6°C |
路面温度 | -7 ~ -5°C |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 14.09m |
タイヤ銘柄 | アイスナビ6 ICE NAVI6 |
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車種 | 30プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)230kPa R)220kPa |
場所 | 株式会社交通 科学総合研究所 士別試験コース |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -9 ~ -6°C |
路面温度 | -7 ~ -5°C |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 15.11m |
ミシュラン
今年X-ICE3+が発売されました。
タイヤ銘柄 | エックスアイス3プラス X-ICE3+ |
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車種 | GOLF 排気量1,400cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 |
タイヤ空気圧 | F)220kPa R)220kPa |
場所 | 士別寒冷地技術研究会 自動車試験場(屋内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -4.1°C~ -4.0°C |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 9.54m |
タイヤ銘柄 | エックスアイスXI3 X-ICE XI3 |
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車種 | GOLF 排気量1,400cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 |
タイヤ空気圧 | F)220kPa R)220kPa |
場所 | 士別寒冷地技術研究会 自動車試験場(屋内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -4.1°C~ -4.0°C |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 9.97m |
なんとか比較してみよう
相変わらずのバラバラのデータ群ですが、比較できるところもあるので上手く拾っていきましょう。まずはブリヂストンとヨコハマが非常に条件が近くある程度の比較が出来そうなので並べてみます。
ブリザックとアイスガード+アイスナビ
ブリヂストン
タイヤ銘柄 | ブリザック ヴイアールエックス2 BLIZZAK VRX2 |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 秋田県立スケート場 (室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 1.3℃ |
路面温度 | -2.3℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 10.35m |
ヨコハマ
タイヤ銘柄 | アイスガード6 ice Guard6 iG60 |
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車種 | 50プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)250kPa R)240kPa |
場所 | 軽井沢風越公園 アイスアリーナ(室内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 6.7~7.2℃ |
路面温度 | -1.0℃ |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 12.1m |
最新のブリザック「VRX2」が16.9%ほど早く止まる結果となっています。ヨコハマの試験環境の方がやや温度が高いので、やや水膜が発生しやすく少々不利な条件とも考えられますが結果が大きく変わることはないでしょう。
ここに並べるのは少々酷な気もしますが次に条件が近いグッドイヤーの最新モデルを見てみましょう。
グッドイヤー
タイヤ銘柄 | アイスナビ7 ICE NAVI7 |
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車種 | 30プリウス 排気量1,800cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 195/65R15 91Q |
タイヤ空気圧 | F)230kPa R)220kPa |
場所 | 株式会社交通 科学総合研究所 士別試験コース |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -9 ~ -6°C |
路面温度 | -7 ~ -5°C |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 14.09m |
ここに並べて悪かったグッドイヤー。正直申し訳ない。忘れましょう。アイスナビにはアイスナビの良いとこがあるさ。
はい、「VRX2圧勝」次!
ウィンターマックスとエックスアイス
ダンロップ
タイヤ銘柄 | ウィンターマックス02 WINTER MAXX 02 WM02 |
---|---|
車種 | GOLF7 排気量1,200cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 91Q |
タイヤ空気圧 | F)200kPa R)200kPa |
場所 | 室内 |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | 11℃ |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 12.0m |
ミシュラン
タイヤ銘柄 | エックスアイス3プラス X-ICE3+ |
---|---|
車種 | GOLF 排気量1,400cc 前輪駆動 ABS作動 2名乗車相当 |
タイヤサイズ | 205/55R16 |
タイヤ空気圧 | F)220kPa R)220kPa |
場所 | 士別寒冷地技術研究会 自動車試験場(屋内) |
路面状況 | 氷盤 |
気温 | -4.1°C~ -4.0°C |
路面温度 | データなし |
試験速度 | 20km/h |
制動距離 | 9.54m |
タイヤサイズが同じとはいえ、その他の条件の一致はそれなりです。ミシュラン「X-ICE3+」は今年のニューモデルであるので、2016年発売のダンロップ「WM02」が不利なのは当然ですが25.8%もの大差で「X-ICE3+の圧勝」!それにしてもダンロップの試験環境は気温11℃って路面温度のデータがないものの水膜でビタビタだったのではないだろうか・・・
なんとか全てを比較してみましょう
試験データのみで比較したかったのですが、ここまでのデータだけでは全てを比較できないので掟破りの試走会での結果を導入してみましょう。以前の試走会で「VRX」と比較した結果から「WM02」は「VRX」に10%程負け、X-ICE3+は10%勝ち。「VRX2」は「VRX」より10%高い性能。これらよりミシュランの「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等。
※素人の運転で制動距離を目視で確認するとはいえ数字には違いありませんから、良しとして下さい。
まとめ
➀ナビゲーターの評価では2017年-2018年シーズン最も氷に効くスタッドレスタイヤはブリザックの「BLIZAKK VRX2」に決定です。
➁その他もろもろからナビゲーターがつけた氷上制動性能(直進方向のみ)「VRX2」≧「X-ICE3+」>「VRX」≧「iG60」>「iG50」>「X-ICE XI3」>「WM02」>「ICE NAVI7」>「WM01」>「ICE NAVI6」、「GARIT GIZ」>「GARIT G5」>「TRANPATH TX」
➂「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等と言ったのに「VRX2」を上としたのは、効きの持続性はまずもって「VRX2」が上であること。初年度が同等の効きでも段々差が出てくるため「VRX2」を上とします。
➃一部ナビゲーターの感覚と順位が違うところがありますが、ここでは趣旨に従い数字を大事にしておきましょう。
➄おい、2015年一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたったと矛盾してるぞ。と思われた方がいたとするならばナビゲーターは感無量。2年も前から見てくれているユーザーの方がいるということ。その矛盾については近く責任をとって考察します。
忘れたわけではないですよ
この試験結果からは「トーヨー?」は他社との比較は困難とします。他社と比較されたくないのかと勘ぐってしまうほど共通点がありませんしね。
ここからはタイヤ屋としての経験と感覚のお話なので無視してもらっても結構です。トーヨーのスタッドレスタイヤは最新モデル「GARIT GIZ」でも氷上性能の評判があまり良くありません。「WINTER TRANPATH TX」はメーカー営業も認めるほどそれに輪をかけて氷上性能が劣ります。ミニバン専用設計の唯一のスタッドレスタイヤですから、氷上性能よりふらつきが気になる方には価値があるでしょう。
「・2017年ー2018年シーズンで一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたった」への1件のフィードバック