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・今年の売れ筋SUV「トヨタC-HR」のスタッドレス選び

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今年最も売れたSUVと言えば2017年上半期SUV新車販売台数第1位を獲得した「トヨタC-HR」。昨今のコンパクトSUVブームに乗って、その個性的な外観と買いやすい価格帯で売れに売れ、なんと2017年上半期(2017年1~6月)販売台数79303台というからすごい。
しかし、当サイトは車を紹介するサイトでは御座いません。寒くなってきましたので「C-HR」のスタッドレスタイヤについてご紹介していきましょう。

 

純正採用されているサイズ

➀18インチ採用車
➁17インチ採用車
今後GR(GAZOO Racing)などスポーツグレードの発売があれば19インチ以上が設定される可能性もあります。

 

タイヤサイズ

➀225/50R18
➁215/60R17

 

ホイールサイズ

ホイール幅J x インチ (インセット) ナット穴数 / PCD
➀7.0J x 18 (50) 5/114.3
➁6.5J x 17 (45) 5/114.3

 

装着可能サイズ

18インチ採用車、17インチ採用車ともに16インチまでインチダウンが可能です。

 

タイヤサイズ

純正採用の2サイズと、外径を合わせた16インチの装着が可能です。
225/50R18
215/60R17
215/65R16

 

ホイールサイズ

ホイールメーカーやモデルにもよりますが凡そ以下のサイズの範囲なら装着が可能でフェンダーからのはみ出しもなく、一般的な販売も多いオーソドックスなサイズです。
※ホイールによってはみ出しやブレーキ干渉が発生する場合があるため、必ず販売店に確認してください。
➀18インチ
7.5J × 18 (47~53) 5/114.3

➁17インチ
7.0J x 17 (47~53) 5/114.3

➂16インチ
6.5J x 16 (47~53) 5/114.3

 

純正サイズと適度なインチダウン

理想はノーマルタイヤと同じタイヤサイズですが、インチが大きい方が高額になります。
そこでナビゲーターは予算が許せばノーマルタイヤと同じサイズをお勧めしています。予算を抑えたい方には1インチダウンをお勧めしていますが、それ以上のインチダウンは氷上性能や走行性能の観点からお勧めしていません。
インチダウンについて詳しく知りたい方はインチダウンのメリットとデメリットを参考にしてください。

 

つまり、C-HRの場合は18インチ装着車ならば18か17インチの装着を、17インチ装着車ならば17か16インチの装着をお勧めします。もし18インチ車で2インチ落とすなら骨格がしっかりしたものを選ぶことで走行性能の低下を抑制すると良いでしょう。

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どのタイヤを選ぶか

氷上性能重視

ブリヂストン BLIZZAK VRX2

最も高額な部類ではあるものの氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂トレッドは柔らかいもののケース剛性は高いので、走行性能も悪くない。

VRX2について詳しく

 

ヨコハマ iceGUARD6 iG60

それなりの値段はしますが氷上性能は最高クラスであり、効きの持続性も最高クラスです。
➀凍結の多い地域や坂の多い地域向き。
➁走行距離が1,000km/月以下で年数乗りたいあなたにお勧め。
➂ブリザックは高過ぎるので、氷に強く予算を抑えたタイヤをお探しのあなたにお勧め。
iceGUARD6 iG60について詳しく
 

走行性能重視

ミシュラン X-ICE3+

非常に高い氷上性能を持ちながら、走行安定性や耐摩耗性などバランスも良い。
➀凍結の多い雪国でも高い氷上性能を発揮するが、どちらかと言えば準降雪地域向き。
➁高い耐摩耗性を持つため通勤などでたくさん車を使うあなたにお勧め。
➂高速利用が多いとか、結構アクセル踏んじゃうあなたにお勧め。
X-ICE3+について詳しく
 

価格重視

ヨコハマ iceGUARD5 Plus iG50

最も安価な部類でありながら、高い氷上性能を持ったタイヤです。
➀溝があれば3シーズンは雪国でも問題なく使える。
➁第一優先は価格だけど氷も怖いあなたにお勧め。
➂どちらかと言えば中型車程度の車重の重くない車にお勧め。
iceGUARD5 Plus iG50について詳しく
 

ダンロップ WINTER MAXX 01

最も安価な部類であり、氷上性能もそれなりにあり、しっかりした走行性能を持っています。
➀摩耗に強いのでアスファルトの上を走ることが多い準降雪地域向き。
➁優先順位の上位は価格だけど万が一の雪には対応したいあなたにお勧め。
➂しっかりしたタイヤなので重い車でも安定。シーズン早めから履いても摩耗の心配が少ない。
WINTER MAXX 01について詳しく
 

まとめ

➀18インチ採用車にお勧めのサイズ
225/50R18 お勧め
215/60R17 お勧め
215/65R16

 

➁17インチ採用車にお勧めのサイズ
215/60R17 お勧め
215/65R16 お勧め

 

氷上性能優先なら、VRX2、iceGUARD6がお勧め。
比較的安価で氷に強いものを選ぶなら、iceGUARD5 Plusがお勧め。
比較的安価で雪に対応できるものを選ぶなら、WINTER MAXX 01がお勧め。
高速性能や走行性能なら、X-ICE3+がお勧め。
たくさん走るなら、X-ICE3+、WINTER MAXX 01がお勧め。

 

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・VRXとiG50plusの氷上性能の矛盾を考察【1】

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2015年に比較したときはアイスガード5プラスが勝利した氷上制動性能。しかし、2017年に公表されたデータではブリザックVRXの圧勝と逆転してしまった。矛盾が出た以上なかったことにはできません。なんとかナビゲーターの出来る範囲で原因を考察してみましょう。

 


<目次>

2015年のおさらい

2017年のおさらい

VRX同士の大きな差

大きな差を生んだ原因考察

今回のまとめ

 

続きは考察中

 


 

2015年のおさらい

まずは2015年に公表されたデータを見てみましょう。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ
路面状況氷盤
気温5.9℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離14.7m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ
路面状況氷盤
気温3.9~4.0℃
路面温度-1.6~-1.4℃
試験速度20km/h
制動距離13.0m

氷上制動距離は「VRX」で14.7m、「iG50plus」で13.0mと確かにアイスガードが勝利しています。アイスガードの試験環境の方がやや気温が低いことから、氷盤路面の温度もアイスガードの方が低いことが予想されます。氷盤路面では水膜の出来やすさが氷上制動性能に大きく影響し、0℃付近では多くの場合少しでも温度が低い方が有利なようです。その点で言えばアイスガードの方が若干有利な条件で試験が行われているのかも知れません。

 

2017年のおさらい

次に2017年のデータを見ていきましょう。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離11.45m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離14.2m

氷上制動距離は「VRX」で11.45m、「iG50plus」で14.2mとブリザックが圧勝しています。使用車種など試験条件はそれなりに近く、今回の氷盤温度の条件はブリザックがやや有利なようです。2015年時と違い、ブリザックとアイスガードで試験場所が異なることが少し気になります。

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VRX同士の大きな差

ブリザックとアイスガードの比較云々の前にスッと飲み込めないことがあります。2015年時の試験を基準に考えて約22%も制動距離が縮んでいるのです。同じサイズの同じタイヤなのにここまで氷上制動距離が違っていいのでしょうか?何か根本的に問題があるような気もしますが、試験の環境から原因となる要素を考えていきましょう。

 

➀温度差

氷盤路面の温度は2015年はデータが公表されていないので直接の比較は出来ませんが、2017年の方が気温が3.6℃も低いので2017年の方が多少はやさしい条件と言って良いでしょう。

 

➁空気圧

一般にタイヤは空気圧を下げる方がトラクションがかかりやすくなるため、わずかに2017年の方が厳しい条件と言えますが無視できる差でしょう。

 

➂車種の差

車種の差からくる車重の差は制動距離に大きな影響を及ぼし当然重い方が厳しい条件と言えます。つまりノア(約1,600kg)の方がプリウス(1,400kg)より厳しい条件なので2017年の方がかなりやさしい条件と言えます。

 

総合

➀~➂を総合すると2017年の条件の方が明らかにやさしく氷上制動距離が短いのも頷けます。しかし、それにしても制動距離に22%もの差が出たのは何故なんでしょうか?次項でもう少し突っ込んで考えてみましょう。

 

大きな差を生んだ原因考察

ブロックの倒れこみ

実はナビゲーターはこの数年VRXを見てきて気になっていることがあります。重い車に装着したときやアグレッシブな運転をする方では極端に摩耗が早いケースを散見するのです。

左の模式図を見てください。トレッド剛性が十分でないとブロックが倒れこみます。「VRX」を含め最新の多くのスタッドレスタイヤはサイプの間をギザギザにしてお互いを支えるようにしたり様々な方法でこれを防いでいます。しかし、それでもコンパウンドが軟らか過ぎたり倒れこみ方向に十分な厚みがなければ、制動時に模式図のような角が立ち過ぎた状態になります。そして点に負荷が集中すれば消しゴムの角を使った時のように顕著に減っていきます。これが「VRX」の早期摩耗の原因ではないかと考えられるのです。

 さて、氷上性能に話を戻しましょう。もし上の模式図の状態が起こっているとするならばタイヤと路面との接地面積は極端に小さくなっていることになります。左は線で路面をとらえているのに対し、右は面全体で路面をとらえており後者の方が効くのは当然であり仮説は理にかなっていると言えそうです。

 

もう1つの事実

ナビゲーターが実際に履いてみて感じたことはトレッド剛性が弱すぎるのではないかという疑いです。「VRX」を履いたことのある方の中には一定数同様の感想を持つ方がいるのではないでしょうか。ナビゲーターが「VRX」を使ってみて感じていた感覚として、時速50~60km程度の中速域以上でABSが作動するような高い負荷のかかるブレーキングをすると極端に制動距離が延びると感じていました。つまり極端に大きな負荷でなくともブロックが大きく倒れこみ、理想的な接地面を失う限界点が低いのではないかと考えていたのです。

 

今回立てた仮説と使用した感覚から考えられることが符合していることから仮説はより信憑性のあるものになったと考えられないでしょうか。そして、2015年の試験に使用された車種「ノア」は車重が重い割にタイヤが細く重心も高いため、狭い面積に大きな力がかかりブロックが大きく倒れこんだと考えられます。それに対し「50系プリウス」はかなりマイルドな条件と言え、ブロックの極端な倒れこみがなかったため大きな差を生んだと考えられます。

 

リンクの差

そしてもうひとつ。これは確かめようのない事実ですが、2015年と2017年の2つの試験は別の場所で行われており、リンクの氷の状態が大きく違う可能性がああります。
これを言うと全てをぶち壊す可能性がありますが敢えて言います。氷の状態で制動距離は大きく変わります。少し脱線しますが、長野オリンピックではスピードスケートのリンクを作成する際に「輪切りにした氷筍を敷き詰めてリンク」としました。これは氷筍はほぼ完全な単結晶でありよく滑るためです。このリンクは数々の新記録を生み出すだろうと予想され、予想通りスピードスケート10競技中4競技で世界新記録を樹立しました。話を戻しましょう。氷筍が敷き詰められているようなことはないでしょうが、別会場で行われた試験ではリンクの作り方や整備の仕方が違い環境が大きく違ったために、これが試験結果の大きな差を生み出すひとつの要因になったことも考えられます。

 

今回のまとめ

➀「VRX」の2つの試験の大きな差として考えられる最も大きな要因は車種による車重の差。
➁車重により大きな差が出たのは「VRX」のトレッド剛性の弱さの可能性がある。
➂本文では触れませんでしたが「REVO GZ」まではあった重量車専用チューニングがなくなったためケース剛性が落ち、負荷がかかった際の接地面形状が理想的でない可能性。

 

次回

長くなってしまったので続きは次回にします。次はアイスガード5プラスの試験の矛盾について触れていきます。

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・2017年ー2018年シーズンで一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたった

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今シーズンもやります勝手に決めちゃうスタッドレスNo.1。ひたすらデータだけから導き出すため問題もありますが、それ故に意味もあります。数字のない話で納得する営業先などいないのです。数字こそ最強なのです。(なんて言いつつ感覚ってのも大事なんですけどね)
さて結果はどうなるでしょう?

 

氷上制動試験データまとめ

まずはタイヤ公正取引協議会に報告されているデータをまとめてみます。

ブリヂストン

今年VRX2が発売されました。

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス2
BLIZZAK VRX2
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離10.35m
タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス
BLIZZAK VRX
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離11.45m

ヨコハマ

今年アイスガード6が発売されました。

タイヤ銘柄アイスガード6
ice Guard6
iG60
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離12.1m
タイヤ銘柄アイスガード5プラス
ice Guard5 PLUS
iG50+
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離14.2m

ダンロップ

タイヤ銘柄ウィンターマックス02
WINTER MAXX 02
WM02
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離12.0m
タイヤ銘柄ウィンターマックス01
WINTER MAXX 01
WM01
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離13.6m

トーヨー

今年ミニバン専用のウィンタートランパスTXが発売されました。

タイヤ銘柄ガリット ギズ
GARIT GIZ
車種カローラアクシオ
排気量1,500cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧210kPa
場所東洋ゴム
サロマ テストコース
路面状況データなし
気温−6℃
路面温度−7.6℃
試験速度40km/h
制動距離42.3m
タイヤ銘柄ガリット G5
GARIT G5
車種カローラアクシオ
排気量1,500cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15
タイヤ空気圧210kPa
場所東洋ゴム
サロマ テストコース
路面状況データなし
気温−6℃
路面温度−7.6℃
試験速度40km/h
制動距離46.8m

ミニバン専用スタッドレスタイヤ

タイヤ銘柄トランパスTX
Tranpath TX
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)240kPa R)240kPa
場所東洋ゴム工業株式会社
佐呂間テストコース(無風)
路面状況氷盤
気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験速度40km/h
制動距離49.14m
タイヤ銘柄トランパスMK-4α
Tranpath MK-4α
車種ノア
排気量2,000cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)240kPa R)240kPa
場所東洋ゴム工業株式会社
佐呂間テストコース(無風)
路面状況氷盤
気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験速度40km/h
制動距離55.23m

グッドイヤー

今年アイスナビ7が発売されました。

タイヤ銘柄アイスナビ7
ICE NAVI7
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離14.09m
タイヤ銘柄アイスナビ6
ICE NAVI6
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離15.11m

ミシュラン

今年X-ICE3+が発売されました。

タイヤ銘柄エックスアイス3プラス
X-ICE3+
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.54m
タイヤ銘柄エックスアイスXI3
X-ICE XI3
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.97m
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なんとか比較してみよう

相変わらずのバラバラのデータ群ですが、比較できるところもあるので上手く拾っていきましょう。まずはブリヂストンとヨコハマが非常に条件が近くある程度の比較が出来そうなので並べてみます。

 

ブリザックとアイスガード+アイスナビ

ブリヂストン

タイヤ銘柄ブリザック
ヴイアールエックス2
BLIZZAK VRX2
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所秋田県立スケート場
(室内)
路面状況氷盤
気温1.3℃
路面温度-2.3℃
試験速度20km/h
制動距離10.35m

ヨコハマ

タイヤ銘柄アイスガード6
ice Guard6
iG60
車種50プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)250kPa R)240kPa
場所軽井沢風越公園
アイスアリーナ(室内)
路面状況氷盤
気温6.7~7.2℃
路面温度-1.0℃
試験速度20km/h
制動距離12.1m

最新のブリザック「VRX2」が16.9%ほど早く止まる結果となっています。ヨコハマの試験環境の方がやや温度が高いので、やや水膜が発生しやすく少々不利な条件とも考えられますが結果が大きく変わることはないでしょう。

 

ここに並べるのは少々酷な気もしますが次に条件が近いグッドイヤーの最新モデルを見てみましょう。

グッドイヤー

タイヤ銘柄アイスナビ7
ICE NAVI7
車種30プリウス
排気量1,800cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ195/65R15 91Q
タイヤ空気圧F)230kPa R)220kPa
場所株式会社交通
科学総合研究所
士別試験コース
路面状況氷盤
気温-9 ~ -6°C
路面温度-7 ~ -5°C
試験速度20km/h
制動距離14.09m

ここに並べて悪かったグッドイヤー。正直申し訳ない。忘れましょう。アイスナビにはアイスナビの良いとこがあるさ。

 

はい、「VRX2圧勝」次!

 

ウィンターマックスとエックスアイス

ダンロップ

タイヤ銘柄ウィンターマックス02
WINTER MAXX 02
WM02
車種GOLF7
排気量1,200cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16 91Q
タイヤ空気圧F)200kPa R)200kPa
場所室内
路面状況氷盤
気温11℃
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離12.0m

ミシュラン

タイヤ銘柄エックスアイス3プラス
X-ICE3+
車種GOLF
排気量1,400cc
前輪駆動
ABS作動
2名乗車相当
タイヤサイズ205/55R16
タイヤ空気圧F)220kPa R)220kPa
場所士別寒冷地技術研究会
自動車試験場(屋内)
路面状況氷盤
気温-4.1°C~ -4.0°C
路面温度データなし
試験速度20km/h
制動距離9.54m

タイヤサイズが同じとはいえ、その他の条件の一致はそれなりです。ミシュラン「X-ICE3+」は今年のニューモデルであるので、2016年発売のダンロップ「WM02」が不利なのは当然ですが25.8%もの大差で「X-ICE3+の圧勝」!それにしてもダンロップの試験環境は気温11℃って路面温度のデータがないものの水膜でビタビタだったのではないだろうか・・・

 

なんとか全てを比較してみましょう

試験データのみで比較したかったのですが、ここまでのデータだけでは全てを比較できないので掟破りの試走会での結果を導入してみましょう。以前の試走会で「VRX」と比較した結果から「WM02」は「VRX」に10%程負け、X-ICE3+は10%勝ち。「VRX2」は「VRX」より10%高い性能。これらよりミシュランの「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等。
※素人の運転で制動距離を目視で確認するとはいえ数字には違いありませんから、良しとして下さい。

 

まとめ

➀ナビゲーターの評価では2017年-2018年シーズン最も氷に効くスタッドレスタイヤはブリザックの「BLIZAKK VRX2」に決定です。
➁その他もろもろからナビゲーターがつけた氷上制動性能(直進方向のみ)「VRX2」≧「X-ICE3+」>「VRX」≧「iG60」>「iG50」>「X-ICE XI3」>「WM02」>「ICE NAVI7」>「WM01」>「ICE NAVI6」、「GARIT GIZ」>「GARIT G5」>「TRANPATH TX」
➂「X-ICE3+」は「VRX2」とほぼ同等と言ったのに「VRX2」を上としたのは、効きの持続性はまずもって「VRX2」が上であること。初年度が同等の効きでも段々差が出てくるため「VRX2」を上とします。
➃一部ナビゲーターの感覚と順位が違うところがありますが、ここでは趣旨に従い数字を大事にしておきましょう。
➄おい、2015年一番止まるスタッドレスタイヤを(勝手に)決めたったと矛盾してるぞ。と思われた方がいたとするならばナビゲーターは感無量。2年も前から見てくれているユーザーの方がいるということ。その矛盾については近く責任をとって考察します。

 

忘れたわけではないですよ

この試験結果からは「トーヨー?」は他社との比較は困難とします。他社と比較されたくないのかと勘ぐってしまうほど共通点がありませんしね。
ここからはタイヤ屋としての経験と感覚のお話なので無視してもらっても結構です。トーヨーのスタッドレスタイヤは最新モデル「GARIT GIZ」でも氷上性能の評判があまり良くありません。「WINTER TRANPATH TX」はメーカー営業も認めるほどそれに輪をかけて氷上性能が劣ります。ミニバン専用設計の唯一のスタッドレスタイヤですから、氷上性能よりふらつきが気になる方には価値があるでしょう。

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・ミシュランのスタッドレスタイヤ「X-Ice3 Plus」の試乗会に行ってきました

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ミシュランの最新スタッドレスタイヤ「X-Ice3 Plus(エックスアイス スリー プラス)」の試乗(試走)会に行ってきました。
実は中々試乗の機会のないミシュランのスタッドレスタイヤですが、今年2017年は待望の試乗会が開かれ招待して頂きました。どうやらミシュランが業界向けにスタッドレスタイヤの試乗会を行うのは初めてなようで、担当営業は「やっと実現した」と感動しきりでした。

 

実は試乗会自体はお盆前に行ってきたんですが、真夏の暑いさなかにスタッドレスタイヤの試乗結果に興味がある方も少ないでしょうということで温めていました。ちょっと仕事の都合で長期出張に行っていたため記事をあげづらい環境にあったことも手伝って大分遅くなってしまいました。ただでさえ忙しいのに出張とか仕事増えます。貧乏暇なしですね。

 

目次

1.イベントプログラム
2.試走条件
3.氷上走行結果
4.アスファルト上走行結果
5.まとめ

 

1.イベントプログラム

➀座学(商品説明)・・・商品説明のため割愛
➁氷上走行
➂アスファルト上走行
これらを数チームに分けてローテーションでこなします。ナビゲーターは上から順番でした。

 

2.試走条件

2-1.使用車、比較タイヤ、環境など

使用車種  :
50系プリウス
試走タイヤ :
X-Ice3 Plus
比較タイヤ :
ブリヂストン ブリザック VRX(以下VRX)
タイヤサイズ:
195/65R15
空気圧   :
自動車メーカー標準空気圧(前250kPa 後240kPa)
路面状況  :
氷盤(室内スケートリンク)
路面温度  :
-2℃~0℃

ミシュランのスタッドレスタイヤの得意な温度域と言えば低温というのが業界の常識であり、当然試走会も有利な温度条件にしてきたかと思いきや少し高めの温度でした。しかもナビゲーターは氷上走行がプログラム2番目だったので、先の組の車が走った後であり氷の上にやや水が浮いている状況でした。業界の常識からすればブリヂストンのスタッドレスタイヤの得意な環境でのガチンコ勝負ということになります。

 

2-2.コース

➀加速・・・完全停止から15km/hまで加速しました。
➁制動・・・15km/hからフルブレーキング(ABSあり)で制動距離を比較しました。
➂旋回・・・その名の通り左旋回しながら車両が振り出されないか、舵角調整の必要性の有無などを検証しました。
➃スラローム・・・出来る限り等速でハンドリング追随性や車両の横滑りや安定感などを検証しました。
上記を2周します。

 

2-3.速度計測器

ナビゲーターが今回の試走会で最も感激したのは速度計測器です。この手の試走会では指定ラインまでに、車両の速度メーターの速度で指定速度(例えば15km/h)にしフルブレーキをして制動距離を比較します。それがナビゲーターはいつも不満でした。というのも車両の速度メーターというのは駆動輪の回転数から速度を出しており実際に車が走行している速さではありません。氷上で空転しているタイヤの回転数から算出されている速度メーターなど何の参考になるのかと考えているわけです。それでも十分な加速距離があれば問題はないのでしょうが、屋内スケートリンクでは十分な加速距離がないため大抵は実測とメーター速度にはズレがあるのです。
さて、そこで今回のミシュランの車両を見て感動したのは車両の後方に駆動系と無関係の速度測定用の車輪が装着され、その車輪の回転数から算出された速度が運転席に取り付けられたメーターに表示されます。これにより実際の速度を見て制動比較をすることが出来たことでした。これがあるべき姿なのですがこれまでどのメーカーの試乗会でも採用されなかったことが、ミシュランでは初めての試走会から行われたわけです。流石、職人気質の会社だなとニヤリとしてしまいました。
※無理やり作った画像は撮影不可なためです。

 

3.氷上走行結果(比較試験)

➀制動

・まず15km/hへの到達距離に感心しました。明らかにブリヂストンのブリザックVRXより短い距離で安定して15km/hに到達したと感じました。
・制動距離は「X-Ice3 Plus」が8mほどで「VRX」は9mほど、なんとミシュランに軍配が上がりました。

 

➁旋回

・「VRX」は限界を超えたら急に外に振り出されたのに対し、「X-Ice3 Plus」は明らかな限界点が急に来るというわけではなく増速していくと段々滑るので走りやすいと感じました。
・「VRX」は途中まではほとんど滑らず、滑り出すまで粘り強かったので多少アクセルを踏んでしまった可能性を完全に否定することはできません。しかし、2周とも同様の結果だったので旋回性能もX-Ice3 plusに軍配が上がったと言って良いでしょう。

 

➂スラローム

・セッティングが緩かったので両者ともあまり横滑りしませんでした。
・2周目は少し増速してみましたが、やはりセッティングが緩い。室内なのであまり無茶も出来ません。
・「X-ICE3 Plus」も「VRX」も素晴らしい旋回性能を見せてくれました。

 

4.アスファルト上走行結果

・非常に安定した走行安定性能でした。
・レーンチェンジや右左折時もほとんどふらつきなく夏タイヤと同等の走行安定性能でした。
・加速時もレスポンスが早く、踏んだら踏んだなりに加速してくれます。
・制動についてもスタッドレス特有のブロックの倒れこみで制動距離が伸びる感覚がほとんどありません。
・市街地走行なので高速走行は確かめられませんでしたが先代と同等程度の高速性能はありそうです。
・走行音も非常に静かで多くのスタッドレスタイヤにあるジャーッとかウォーンとかいう不快な音がほとんどありません。

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5.まとめ

今回の試乗会から言えること
・氷上加速・・・スタートしてかなり早くから食いつき、安心感のあるスタートができました。
・氷上制動・・・非常に高い性能を発揮してくれました。トップクラスの氷上制動性能です。
・氷上旋回・・・非常に高い性能を発揮してくれました。ゲレンデへの山道でも安心でしょう。
・走行性能・・・乾燥路走行はミシュランの真骨頂で夏タイヤ同様の走行性で高速も安心です。

 

今シーズン最もオススメのスタッドレスの一角で、準降雪地域在住のナビゲーターイチオシのスタッドレスタイヤです。

 

今回の試乗以外のデータで予測できること
ブリザックの最新モデルVRX2はVRXより10%制動性能が上がっているデータが発表されています。つまりブリザックの最新モデルはX-ICE3 plusと同等の制動性能と考えられます。

 

X-Ice3 plus(エックスアイス スリープラス)の相対評価ゲージなど

 

蛇足

この手の試乗会(試走会)では必ず言われることですが、なぜか「主催メーカーのタイヤが一番良い結果が出る」という都市伝説(笑)です。ナビゲーターもかなりの数の試乗会に招待して頂いていますが、少なく見積もっても8割は主催メーカーに有利な結果が出ています。今回もまた主催メーカーに軍配が上がる結果となりました。

 

さて、では今回の試乗会の結果は妥当だったかどうかを考える必要があります。
➀環境は妥当だったのか?
⇒氷の温度は極端に低く設定されていることもなく、不当にミシュランに有利な条件を作り出しているわけではありません。どちらかというと高めの温度設定であることを考えると一般にはブリザックに有利と言われる条件であったため妥当と言って良いでしょう。(正直主催メーカーに有利な条件であったとしても「主催メーカーなんだから良いじゃない」と思ってしまう私もいます)

 

➁比較対象が妥当か?
⇒最新のVRX2と比較すべきですが対象がVRXなのは仕方ないところでしょう。試乗会の時点では未発売ですし、何となく最新モデル同士を比較しない業界的な大人の事情があるように感じます。一般に最も高い氷上性能を有していると言われるブリザックとの比較は理想ではないものの概ね妥当と言えるでしょう。

 

➂スペシャルでないか?
⇒これも業界ではよく言われることですが特別仕様のタイヤを使用している可能性がないとは言えません。タイヤ側面の型式を表す文字列などを写真に収めて市販品と比較したいところですが、撮影は許されていないので難しいところでしょう。結局のところメーカーを信頼する以外にありません。勿論ミシュランは信頼できるメーカーです。

 

これらに加え長年の小ナビゲーターの経験や周囲の関係者の高い評価から判断しても、素晴らしいスタッドレスタイヤであり妥当な結果と言って差し支えないでしょう。

 

Pocket

・トーヨー「Winter TRANPATH TX(ウィンタートランパス・ティーエックス)」発売

Pocket

2017年-2018年シーズン新発売スタッドレスタイヤ【1】で少し触れましたが、この冬トーヨーも新たなスタッドレスタイヤを市場投入します。メインのGARITは変更ありませんが、トーヨーの代名詞ともいえるミニバン専用タイヤのトランパスのスタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH TX(ウィンタートランパス・ティーエックス)」です。

 

技術的な特徴

鬼クルミ

引っ掻き効果を期待して添加されています。他社が引っ掻き系の素材を添加するのをやめていく中で少々の時代遅れ感は否めないところでしょう。
他社が引っ掻き系添加材の使用を中止したのは期待される効果に限界を感じたことと、素材のほとんどがガラス系だったため環境への配慮などで中止された背景があります。鬼クルミも前者についてはやはり効果が限定的ですが、後者については天然素材であるため環境負荷がほとんどないということが強みとなって採用され続けているのでしょう。

 

NEO吸着ナノゲルゴム

鬼クルミの効果だけでは氷上性能に限界がありました。一方でブリヂストンのブリザックで初めて採用された積極的な氷上の水膜除去が氷上性能への効果が高いことが分かり他社でも採用されました。他社からやや遅れましたがトーヨーも吸着ナノゲルゴムに投入された吸水カーボニックセルの形で導入しました。その効果を上昇させたのがNEO吸水カーボニックセルを含むNEO吸着ナノゲルゴムで本タイヤにも採用されました。

 

3Dダブルウェーブグリップサイプ

サイプと呼ばれる細かな横溝が多くの角を生み出し、これが多いほど高いエッジ効果を発揮します。しかし、サイプが多ければブロックが倒れこんで十分なエッジ効果が得られなかったり、剛性を失うことで走行性能が大幅に低下したり、偏摩耗を引き起こしたりします。多くのサイプを配置したいがこれらの問題を引き起こしたくないというジレンマの対策として、ブロック壁面に半球状の凹凸を配置してお互いを支え合うようにし、サイプの数や形状を最適化しています。

 

スパーハイターンアップ

カーカスの巻き上げ部分をトレッド付近まで延長することでサイドウォールの剛性を確保しています。これによりミニバンやハイト系自動車で不安を感じやすいカーブや高速道路でのレーンチェンジのふらつきを抑えたしっかりとした走りが出来ます。

 

トリプルトレッド構造

経年劣化の抑制をサポートするソフトキープコンパウンドをベースに、氷に強いスーパーソフトコンパウンドをインサイド側に配置し、アウトサイドには剛性高めのソフトコンパウンドを配置することで効きと走行性能を両立させています。

 

先代からの性能アップ

WINTER TRANPATH MK4α(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)からの性能アップは以下です。
 

氷上制動

氷上制動比較試験
タイヤ銘柄➀Winter TRANPATH TX
(ウィンタートランパス ティーエックス)
➁Winter TRANPATH MK4α
(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)
タイヤサイズ195/65R15 91Q
ホイールサイズ15x6.0J
試験車ノア(4WD,ABSあり)
タイヤ空気圧前240kPa,後240kPa
乗車人数2名乗車
試験場所東洋ゴムサロマテストコース
外気温-3.6℃
路面温度-2.5℃
試験方法40km/hからフルブレーキングし停止するまで
制動距離➀49.1m
➁55.2m
直進方向の氷上制動性能が12%向上しています。

 

氷上コーナリング性能

氷上コーナリング性能比較試験
タイヤ銘柄➀Winter TRANPATH TX
(ウィンタートランパス ティーエックス)
➁Winter TRANPATH MK4α
(ウィンタートランパス エムケーフォーアルファ)
タイヤサイズ195/65R15 91Q
ホイールサイズ15x6.0J
試験車旋器計測専用車両(4WD,ABSあり)
タイヤ空気圧前200kPa,後200kPa
乗車人数2名乗車
試験場所岡山国際スケートリンク
外気温7.2~7.8℃
路面温度-3.8~-4.0℃
試験方法旋回速度16km/hで等速直線走行を行い、コーナー進入付近でロックするまでステアリングを切りステアリングフォースを計測する。
コーナリング力が8%向上しています。

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サイズラインナップ

インチタイヤサイズ備考
19235/55R19 101Q
225/55R19 99Q
18225/45R18 91Q
235/50R18 97Q
225/50R18 95Q
215/50R18 92Q
235/55R18 100Q
225/55R18 98Q
215/55R18 95QMK4a
235/60R18 107Q1,⑨
225/60R18 100Q
235/65R18 106Q
17215/50R17 91Q
225/55R17 97Q
215/55R17 94Q
205/55R17 91QMK4a
225/60R17 99Q
215/60R17 96Q
225/65R17 102Q
16205/55R16 91Q
215/60R16 95Q
205/60R16 92Q
195/60R16 89Q
215/65R16 98Q
205/65R16 95Q
215/70R16 100Q
15215/65R15 96Q
205/65R15 94Q
195/65R15 91Q
185/65R15 88Q
215/70R15 98Q
205/70R15 96Q
175/80R15 90Q
備考1.エクストラロードタイヤです。
備考2.WinterTranpathMk4aです。
備考⑨.2017年9月発売予定です。

 

まとめ

➀唯一のミニバン専用(ハイト系車専用)がなされたスタッドレスタイヤです。
➁ミニバンやハイト系自動車のふらつきをしっかり押さえてくれるので、ふらつきが気になる方には良いでしょう。
➂氷上性能にはやや不満が残ります。
➃ミニバンやハイト系自動車特有の偏摩耗は抑えてくれますが、多くの方はゴムの劣化によりスタッドレスタイヤを交換するので、アスファルト走行の多い準降雪地であって走行距離が多い方以外ではこのメリットを享受しにくいでしょう。

 

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