2017年4月1日より、イタリアの老舗タイヤメーカー「ピレリ」の新たなスタンダードコンフォートタイヤ「Cinturato P6(チントゥラート ピーシックス)」が発売されました。
コンセプト
日本を中心としたアジア太平洋地域を対象に、欧州向けに比べて快適性能を重視した設計がされています。特に強く日本が意識されているため中小型車用のサイズも多くラインナップされ、日本の低燃費タイヤ等級制度のラベリング「全サイズA/b」を取得しています。
また中小型車を利用することの多い女性やファミリー層をターゲットにしており、その層の重視する「安全」「快適」「燃費」を高める設計がされています。
価格面も重視されコストを抑えるため21サイズ全て中国で生産されています。
技術特徴
Cinturato P1(チントゥラート ピーワン)の後継に当たり、特に「低燃費性能」と「ハイドロプレーニング性能」を高めるよう設計されています。
排水性能
効率の良い排水のため縦溝に加えて横溝を広くしています。
複合コンパウンド
フルシリカコンパウンドは転がり抵抗を低減し燃費向上に貢献しています。ポリマーとフィラーの相互作用で転がり抵抗とウェットグリップ性能をバランスしています。耐摩耗性能は一般的な国内メーカーのタイヤより高めです。
断面形状
フラットスクエア形状により接地面積を拡大し耐摩耗性能を上げ、快適性だけでなくハンドリング性能もバランスさせています。
軽量化
トレッドをわずかに浅溝化することで幾らかの軽量化を図っており、これにより燃費が向上しています。
快適性能
Cinturato P1と比較して静粛性能は大幅に上がってはいますが、それでもパターンノイズがそれなりに大きく「静か」というには少々音が気になります。効率よい排水のため横溝を広くしたことでパターンノイズが発生している可能性があります。
サイドウォール
2プライ構造になっておりサイドに対する耐衝撃性能を高めています。
位置づけ
走行性能と快適性能のバランスを重視しており位置づけとしてもセンターにとなります。但しコスト面がかなり重視されているので高い位置でのバランスとまではいかないのが実情です。
まとめ
➀日本を中心としたアジア太平洋地域を対象にしたスタンダードコンフォートタイヤです。
➁ラベリング「全サイズA/b」を取得した低燃費タイヤです。
➂快適性能と走行性能をバランスさせています。
➃全サイズ中国生産です。
➄レベルは良く言って中程度です。
➅安い。
因みに
ナビゲーターのもとにもピレリジャパンから価格や納入時期の連絡がありました。手元に来た納入価格表はかなり安いです。しかし、一部のサイズはまだ日本に入ってきておらず、しばらく待つ必要があります。
タイヤサイズ
インチ | タイヤサイズ | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
17 | 215/50R17 95V | A | b | 1 |
205/50R17 93V | A | b | 1 | |
215/55R17 94V | A | b | ||
16 | 205/55R16 91V | A | b | |
225/60R16 102V | A | b | 1 | |
215/60R16 99V | A | b | 1 | |
205/60R16 92V | A | b | ||
195/60R16 89H | A | b | ||
215/65R16 98H | A | b | ||
205/65R16 95H | A | b | ||
15 | 195/55R15 85V | A | b | |
195/60R15 88V | A | b | ||
185/60R15 84H | A | b | ||
205/65R15 94V | A | b | ||
195/65R15 91V | A | b | ||
185/65R15 88H | A | b | ||
175/65R15 84H | A | b | ||
14 | 195/60R14 86H | A | b | |
185/60R14 82H | A | b | ||
185/65R14 86H | A | b | ||
175/65R14 82H | A | b | ||
備考1.エクストラロードタイヤです。 |
Cinturato P6 225/60R16-102V-XLをスバルXVハイブリッドに装着しました。
それまでは、ポテンザS001の純正サイズ225/55R17でしたが、しっかり感は60扁平のタイヤとして、かなりのレベルでした。グリップは比べ物になりませんが、ばね下の軽量化の効果を感じる事は出来ました。
燃費もかなり良くなっている感じです。価格が約1/3程度でこのスペックである事はかなり評価出来る事と思います。