ブリヂストン党待望のポテンザのプレミアムスポーツタイヤ「POTENZA S007A(ポテンザ エスゼロゼロナナエー)」の発売が発表されました。「POTENZA S001」が2010年に発売されてから長く現役として活躍しましたが、S007Aが引き継ぐことになり、S001は一般市販向けとしてはその役目を終えることになります。
発売予定日
2018年7月1日
技術的な特徴
1. 優れたドライ性能
高剛性ハンドリングシート、S007A専用サイド補強、S007A専用コンパウンドを採用することでドライ路面でのハンドリング性能の向上を実現しています。
2. 高いウェット性能
S007A専用コンパウンド、マルチラウンドブロックを採用しウェット路面でのブレーキング性能の向上を実現しています。
3. コンフォート性能にも配慮
周方向のブロック配列を最適化することで、パタンノイズを抑制。スポーティーな走りを損なうことなく、ハイパフォーマンスカーにふさわしいコンフォート性能を追求しています。
特徴と考察
ドライ性能
ドライ性能の改善に注力して開発されておりドライサーキットでのラップタイムを2.4%も短縮しています。この数字は非常に大きなもので、例えばダンロップのリアルスポーツタイヤ「ディレッツァZⅡスタースペック」が「DIREZZA Z3(ディレッツァZⅢ)」へモデルチェンジした際のラップタイム1.5%短縮でも十分な驚きがあったのにそれを大きく上回っています。勿論S007Aはサーキット用のタイヤではありませんが、この強力なドライグリップ性能はハイパワーマシンの駆動力を路面に効果的に伝え、高い運動性能と安全性能を与えてくれるでしょう。
ウェットグリップ性能
ウェットの性能は「S001」から2%ほどの性能上昇を実現していますが、この数字は大きなものでなくラベリングも’b’と維持にとどまっています。十分な性能ではありますが最新のプレミアムスポーツタイヤとしてはやや物足りない結果と言えるでしょう。
例えば、ミシュランのプレミアムスポーツタイヤ「Pilot Sport4s(パイロットスポーツ4S)」は販売サイズの1/3ほどはラベリング’a’であり、グッドイヤーの「EAGLE F1 ASYMMETRIC 3(イーグル エフワン アシンメトリック3)」はサイズラインナップは少ないものの全サイズで’a’を獲得しています。
転がり抵抗性能
転がり抵抗性能では’B’~’C’とハイグリップタイヤとしては優秀ですが、それでも「Pilot Sport4S」は’A’~’B’、「P-ZERO」はEUラベル’C’~’E’(日本ラベル’A’~’C’相当)と同等以上の性能です。
価格
ブリヂストンの発表価格はS001から価格は据え置きとなります。一般的な販売価格も一時的には上がるかも知れませんが、時間とともに落ち着くでしょう。
POTENZA S007
純正用タイヤ「POTENZA S007」は既に「Audi(アウディ) RS4」、「Aston Martin(アストンマーチン) DB11」、「FERRARI(フェラーリ) 488」、更に「日産NOTE NISMO S(ノート ニスモ)」への採用も発表されています。今回発売が決定した一般市販向けの「POTENZA S007A」とパターンは異なりますが構造などで一定の共通点を持っているとのことです。
まとめ
・非常に高いドライ性能を実現しています。
・プレミアムスポーツタイヤらしく快適性能と走行性能が高次元でバランスされます。
・ウェットは十分と言えますがプレミアムスポーツタイヤとしてはやや物足りないところです。
・転がり抵抗性能はハイグリップタイヤとしては十分な性能でしょう。
・価格は据え置き。
・純正採用されている「S001」は残るようです。
サイズラインナップ
:転がり抵抗係数 :ウェットグリップ性能
対象のタイヤサイズをクリックするとネット購入できます。
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